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若い芽が育たないマンCは大丈夫?
ペップ絶賛の至宝すら低い序列。
posted2019/02/08 17:00
text by
粕谷秀樹Hideki Kasuya
photograph by
Uniphoto press
ジョゼップ・グアルディオラ監督就任後、マンチェスター・シティは様変わりしている。
ジョン・ストーンズ、イルカイ・ギュンドガン、ガブリエル・ジェズス、ラヒーム・スターリング、レロイ・サネ、エデルソン、ベルナルド・シウバ、カイル・ウォーカー、バンジャマン・メンディ、アイメリック・ラポルテ、リヤド・マフレズと、絶え間ない攻撃が可能になるタレントが次々に加わっている。
彼らとダビド・シルバ、セルヒオ・アグエロ、ケビン・デブライネ、フェルナンジーニョの競演によってプレミアリーグを制し、いまやチャンピオンズリーグの優勝も狙える強豪に変貌を遂げた。
もちろん、失敗もあった。GKクラウディオ・ブラボはプレミアリーグならではのプレー強度に対応できずに苦しんでいる。戦術理解に難のあったノリートは昨季セビージャに追われ、ダニーロもグアルディオラの信頼を得るまでには至っていない。
芽が出ない下部組織の才能。
また、下部組織出身の選手もトップチームの分厚い壁に阻まれ、豊かなはずの才能を発揮できていないようだ。
ドルトムントで活躍しているとはいえ、ジェイドン・サンチョの居場所はシティになかった。
この冬、レアル・マドリーに新天地を求めたブラヒム・ディアス、シャルケに移籍したラビ・マトンドも同様で、アグエロ、スターリング、サネ、マフレズ、G・ジェズスと定位置争いができるレベルに達していない。
シティは長い間、下部組織出身の選手が台頭していない。おそらく、2006-07シーズンのマイカ・リチャーズ、マイケル・ジョンソンが最後であり、この両選手も結局は鳴かず飛ばずだった。
リチャーズはシーズンを重ねるごとに肥大化し、三流プロレスラーのようなからだつきになっていった。ジョンソンも「アカデミーが産んだクラブ史上最大のタレント」と言われながら飲酒運転で2度も逮捕される愚を犯し、ピッチ上ではインパクトを残せないまま第一線から消えた。