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岸孝之と上沢直之がMLBを翻弄。
カーブの有効性と五輪での使用球。 

text by

鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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photograph byNanae Suzuki

posted2018/11/12 16:30

岸孝之と上沢直之がMLBを翻弄。カーブの有効性と五輪での使用球。<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

メジャー相手に好投した岸孝之。カーブの緩急と高低差はパワーヒッター相手に有効だ。

国際試合でカーブは武器に。

 岸だけでなく第2戦では上沢が5回打者18人に4安打1失点と好投。

「初めての代表の試合で持ち味は出せたと思います」

 こう振り返った代表初登板で奪った7つの三振は全てフォークと縦の変化の有効性を証明する投球内容だったが、その上沢もカーブの効用をこう語る。

「メジャーの打者は外角にものすごく踏み込んでくるのでインコースをいかに攻められるか。フォークもそうですが、真っ直ぐの目線を外すという意味で、カーブが非常に有効だったと思います」

 国際試合でカーブは武器になるのである。

 岸は2年後には35歳。24歳の上沢は26歳と脂が乗ってくる年齢だ。

「まあ、チャンスがあれば……」

 五輪への意欲を聞かれた岸は、言葉少なにこう語る。9年前にボールの違いで苦汁を舐めた岸にも、もちろんチャンスはあるはずだ。

 ボールが変わり、カーブ投手が復権する。

 日米野球から見えてきた、これが2年後の侍ジャパンの未来図である。

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