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畑岡奈紗は毎試合、優勝候補だ!
群雄割拠時代突入の米女子ツアー。
posted2018/10/24 07:00
text by
南しずかShizuka Minami
photograph by
Shizuka Minami
10月14日、韓国の仁川。「ハナバンク選手権」で畑岡奈紗は8位タイに入賞した。
これで今季通算トップ10入り9回目である。本人も満足しているだろうと思いきや、試合後の畑岡は憮然としていた。
「トップ10より、勝ちたいので」
優勝に届きそうで届かなった悔しさを押し殺して、報道陣の質問に淡々と答える。
「これが優勝に繋げられないっていうのは、まだ自分に何か足りないんだなあと」
畑岡の言う「これ」は大会初日に単独首位発進したことである。2位に2打差の7アンダー。フェアウェイが広く、総距離6316ヤードという短めのコースで良いスタートを切った。ところが2日目はショットが、3日目はパットが安定せず、最終的にスコアを伸ばしきれなかった。
「やっぱり4日間を通して安定したプレーをできないと優勝には絡めないですから」
「毎大会、優勝してもおかしくない」
たとえ「まだ自分に何か足りない」と本人がもどかしさを感じていても、年間賞金ランク6位の実力はベテラン記者のお墨付きである。
「“NASA”は毎大会、優勝してもおかしくないよ」
同大会中にアメリカやイギリスのゴルフライターたちから筆者は何度もそう話しかけられた。
ただし忘れてはいけないことがある。
優勝候補は畑岡だけではないのである。