ゴルフPRESSBACK NUMBER
畑岡奈紗は毎試合、優勝候補だ!
群雄割拠時代突入の米女子ツアー。
text by
南しずかShizuka Minami
photograph byShizuka Minami
posted2018/10/24 07:00
日本人選手の最年少記録を次々と塗り替えている畑岡奈紗。優勝の常連にまで、あと一歩まで来ている!
トップ50選手全員が優勝候補!?
米女子ゴルフツアーの競争は激化している。今年6月のアーカンソー選手権で畑岡は米ツアー初優勝を果たしたが、今季は28大会で23選手が優勝を遂げているのである。中でも複数回優勝できたのは僅か3選手のみだ(10月21日現在)。
アニカ・ソレンスタムのような絶対的な女王が不在の今、“トップ50選手全員が優勝候補”というぐらい大集団のサバイバルレースになっているのである。
ほんの1打差、2打差で決着がつくような、心身ともにギリギリの戦いが毎試合行われている。畑岡が出場していた「ハナバンク選手権」の初日の15番は、そんな競争の激化を象徴していた。
269ヤードの短いパー4。平均スコア3.628というこの日最もバーディーが出たホールである。畑岡奈紗はキム・セヨン(韓国/25歳)、ミンジー・リー(オーストラリア/22歳)と同組であった。
米女子ツアーは「徹底した攻めの姿勢」。
フォロー(追い風)でピンポジションは右奥という条件下で、ドライバー平均飛距離約260ヤードの若手3選手は迷いなくティーショットで1オンを狙った。
3選手のうち1オンに成功したのは畑岡のみ。
畑岡はイーグルパットを逃したものの確実にバーディーパットを沈めた。キム・セヨンのティーショットはピンの近くを転がり、あわやアルバトロスになりそうに。2打目をラフから寄せて楽々バーディーを奪った。ミンジー・リーはチャンスにつけることができずパーパットを決める。
堅実にグリーン手前から攻める選手はいなかった。
あわよくばイーグル、できればバーディーという徹底した攻めの姿勢に、今の米女子ツアーの戦い方が凝縮されていた。