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マネ、レバンドフスキ、香川……。
クロップ最高傑作がW杯でバトル! 

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遠藤孝輔

遠藤孝輔Kosuke Endo

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photograph byGetty Images

posted2018/06/07 17:30

マネ、レバンドフスキ、香川……。クロップ最高傑作がW杯でバトル!<Number Web> photograph by Getty Images

満面の笑みを浮かべるマネ(左)とクロップ監督。教え子の多いグループH、どこを応援するのかちょっと難しい?

麻也も驚くほどのストイックさ。

 そして'16年夏、クロップ就任2年目のリバプール加入が決定。回り道を余儀なくされたものの、ついに相思相愛の指揮官と仕事を共にすることになったマネは「世界で最も優秀な監督の1人と仕事ができる僕は幸せ者さ」と喜びを爆発させた。

 共に情熱的な性格ゆえ、昨年11月には起用法を巡ってピッチ上で口論したりもしたが、両雄の固い絆が切れることはなく、むしろ「親子ゲンカ」のように映ったものだ。実際、マネは恩師の熱血指導に報いるように、2017-18シーズンのリバプールで公式戦44試合出場とほぼフル稼働。20ゴール・9アシストと素晴らしい成績を収めた。

 この褐色のアタッカーがセネガルで英雄視されているのは、世界最高峰のリーグで異彩を放っているからだけではない。プロとしての模範的な振る舞いも尊敬を集める要因だ。

 サウサンプトンで同僚だった日本代表の吉田麻也が「アフリカンらしくない向上心を持っている」と称賛する努力家であり、アルコールは一度も口にしたことがないという。口に含むものには人一倍気を遣っており、自分専用のシェフを雇うほどの"健康オタク"。週に最低2回はジムに通って、腹筋を鍛え続けてもいる。

自身の故郷に学校を、と3000万円寄付。

 なにかと誘惑の多いイングランドで品行方正を心掛けるマネは、お金の使い方もリスペクトに値する。ビルヒル・ファンダイク、モハメド・サラーに次ぎ、リバプールで3番目の高給取り(週給9万ポンド)であり、金銭的な余裕があるのは確かだが、今年4月には自身の故郷であるセディウ州の農村に中等学校を創るべく、20万ポンド(約3000万円)をポンと寄付した。

 地元関係者によれば、若者たちはもちろん、コミュニティの重役や村長、宗教関係者など、あらゆる人々がこの行動に敬意を表わしたという。

 また、チャンピオンズリーグの決勝を目前に控えたタイミングで、マネが地元の恵まれない人々にユニホーム300着を寄贈した“恩返し”は日本でもニュースになった。ただ、こうした奉仕活動が表沙汰になるのは本人の望むところではないかもしれない。

【次ページ】 ケガした盟友の治療費の負担を申し出。

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