Jをめぐる冒険BACK NUMBER
“大槻組長”は岡ちゃんに似ている。
浦和を救った暫定監督の素顔と手腕。
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph byGetty Images
posted2018/04/24 17:00
ファンの垣根を越えて愛された大槻毅暫定監督。ヘッドコーチとして浦和を支える今後にも注目だ。
「まずは挨拶、という話を30分」(槙野)
初日のトレーニングで早くも、その片鱗が見えている。
「『絶対にタイトルを獲るんだという強い気持ちを持って、全員が自分を信じて戦ってくれ』と言われた。その覚悟を感じたし、浦和レッズというクラブで戦うことの重要さを再確認させられたミーティングでした」
宇賀神友弥がそう明かせば、槙野智章も笑顔を交えて、こう語った。
「まずは挨拶を、っていうことだったのに30分くらい話しましたから、それだけ話すことが好きな方なんだなって。(鹿島時代に指揮官の元でプレーした)興梠(慎三)選手から聞きましたけど、試合のフィードバック、相手の分析のビデオなど、ミーティング時間は長いし、多いそうなので、選手、コーチングスタッフの考えを良い方向に持っていけるようなミーティングにできればなと思っています」
一時はJ2降格圏内に沈んでいた順位も現在9位と、巻き返しを可能とする順位まで盛り返してきた。大槻前監督によってもたらされた戦い方のベースと良い流れを引き継ぎながら、いかに新監督が自身のカラーを加えていくのか――。浦和にとって本当の'18年シーズンは、ここから始まる。
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