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湘南のRIZAP傘下入りは吉か凶か。
市民クラブ文化と資本力の融合。
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byAFLO
posted2018/04/09 13:50
左から、RIZAPの瀬戸健社長、湘南ベルマーレの眞壁潔会長、三栄建築設計の小池信三社長。この三角形で新たな道が始まっていく。
市民クラブの文化は守っていく。
V・ファーレン長崎の高田明社長は、ジャパネットホールディングスで培った知名度を生かしてメディアに登場する。ユニフォームの胸スポンサーもジャパネットだ。
RIZAPグループの瀬戸健社長が、新会社設立によってクラブのシンボルのようにふるまうことはない。緑と青のチームカラーが、RIZAPの黒と金に変わることはない。
水谷社長が言う。
「我々がこれまでやってきたものをRIZAPグループさんが評価してくれている、というのが大前提としてあります。私たちも変わらずに湘南スタイルで営業をしていき、市民クラブとして育んできたものを進化させていきたい」
これまで培ってきたものをこれからも育みながら、湘南は生まれ変わっていく。眞壁会長の声に、強い決意がこもった。
「いままで支えてきて下さった皆さんのためにも、本当のプロ球団を目ざしていくべきだと考えた。進む道を変えることになっても、我々がやるべきことに変わりはありません」
湘南でプレーしたいと願う選手が集まったチームが、湘南スタイルをピッチであますところなく表現したら──湘南だけでなく日本サッカーそのものが、新たな地平を開くことになるだろう。