酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
オープン戦のデータは縁起物である。
巨人、ロッテ、オリックスが優位?
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKyodo News
posted2018/03/30 07:00
'17年オープン戦首位打者に輝いたシリアコ。しかしシーズンに入るとバットが湿り、1年での退団となった。
5位以内であるに越したことはない?
それだけに今季、5勝10敗1分と大負けしてオープン戦を終えたのは異例中の異例。オープン戦でソフトバンクが負け越したのは2006年(7勝8敗4分)以来だ。この年、ソフトバンクは3位だった。今年はどうなるか。
ロッテはオープン戦ではレギュラーシーズンよりも強い傾向にあるが、パ・リーグも10年間で集計すれば、オープン戦とレギュラーシーズンの順位は、大きくは変わらない。
さて、今度は、オープン戦の順位と、リーグ戦の順位の関係を見ていこう。
左がオープン戦の順位、右が過去10年、その順位だった球団がレギュラーシーズンで残した順位の平均値である。
1位→2.8位
2位→2.5位
3位→4.2位
4位→3.6位
5位→2.8位
6位→3.4位
7位→4.2位
8位→3.1位
9位→3.6位
10位→4.1位
11位→3.2位
12位→4.6位
レギュラーシーズンで一番平均順位が高いのは、オープン戦で2位だったチームで2.5位。続いて1位と5位のチームが2.8位。
ざっくり言うならば、オープン戦は5位以上でフィニッシュするに越したことはない、ということだ。
今年のオープン戦は、巨人が1位、2位がロッテ、5位がオリックスだった。過去10年の数字から見るとこの3球団が優位ということになる。
オープン戦最下位だとシーズンも……。
なお、オープン戦1位でレギュラーシーズンも1位、レースでいえばポールトゥフィニッシュだったのは、過去10年では2008年の西武、2013年の巨人、2014、'15年のソフトバンクだ。反対にオープン戦1位で最下位に沈んだのが、昨年のロッテだ。
オープン戦最下位で、レギュラーシーズン1位になった大逆転は2008年の巨人だけ。他の最下位球団はポストシーズンにも進出していない。そういう意味では、今年最下位の阪神はかなり厳しそうだがどうだろうか?