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オープン戦のデータは縁起物である。
巨人、ロッテ、オリックスが優位?

posted2018/03/30 07:00

 
オープン戦のデータは縁起物である。巨人、ロッテ、オリックスが優位?<Number Web> photograph by Kyodo News

'17年オープン戦首位打者に輝いたシリアコ。しかしシーズンに入るとバットが湿り、1年での退団となった。

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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 オープン戦が終了して、あとは開幕を待つばかりである。今年も5試合ほど見た。終盤に差し掛かるとオープン戦には主力級が出てくる。オーダー的にはレギュラーシーズンと大差ない豪華メンバーの試合を、格安で、ゆったりしたシートで見ることができる。オープン戦はプロ野球観戦の穴場だ。

 オープン戦の成績はペナントレースと関係はないが、いわば入試の前の模試みたいなものだから、勝つに越したことはない。負けが込むと不安になる。

 1980年だったと記憶するが、私が贔屓する南海ホークスが4勝10敗3分で最下位に沈んだとき、スポーツ紙が見出しで「なんかいやっても勝てません」とうまいことを言った。私はちっ!と舌打ちしたが、案の定南海は年間成績で見ると首位から21.5差の最下位に沈んだのだ。

 では、オープン戦のチーム成績は、レギュラーシーズンとどれくらい相関関係があるのか?

 過去10年のオープン戦とレギュラーシーズンの成績を突き合わせてみることにした。

オープン戦でもパの方が強い。

 数字を集計していく過程で、ちょっとショッキングなことを発見した。オープン戦は文字通り「オープン」で、両リーグの球団がリーグの枠を超えて対戦するが、この勝敗をリーグ別に集計してみるとこうなったのだ。

2009年 パ・56勝47敗14分 勝率.544、セ・47勝56敗10分 勝率.456
2010年 パ・35勝27敗6分 勝率.565、セ・40勝48敗8分 勝率.455
2011年 パ・31勝24敗7分 勝率.564、セ・28勝35敗9分 勝率.444
2012年 セ・47勝45敗10分 勝率.511、パ・40勝42敗8分 勝率.488
2013年 セ・50勝49敗11分 勝率.505、パ・49勝50敗9分 勝率.495
2014年 パ・54勝37敗11分 勝率.593、セ・31勝48敗11分 勝率.392
2015年 パ・43勝35敗13分 勝率.551、セ・37勝45敗11分 勝率.451
2016年 パ・45勝35敗12分 勝率.563、セ・38勝48敗14分 勝率.442
2017年 パ・57勝33敗12分 勝率.633、セ・36勝60敗12分 勝率.375
2018年 パ・44勝35敗12分 勝率.557、セ・37勝46敗12分 勝率.446
過去10年 パ・454勝365敗104分 勝率.554、セ・391勝480敗108分 勝率.449

 何と、過去10年でセが勝ち越したのは2012、'13年の2年だけ。あとは大きくパが勝ち越している。

 よく知られているようにセ・パの交流戦は981勝872敗55分、勝率.529でパ・リーグが勝ち越しているが、オープン戦もパが勝率.554と大きく勝ち越しているのだ。

 オープン戦はあくまで調整であって、勝敗を意識する試合ではないというが、それにしてもここまで歴然と実力差が現れると、ちょっとショックだ。

 一説にはパは指名打者があるから強いともいわれているが、セ・リーグは真剣に対策を考える必要があるだろう。

【次ページ】 セ・パ両方の平均順位を見てみると。

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