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オープン戦のデータは縁起物である。
巨人、ロッテ、オリックスが優位? 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2018/03/30 07:00

オープン戦のデータは縁起物である。巨人、ロッテ、オリックスが優位?<Number Web> photograph by Kyodo News

'17年オープン戦首位打者に輝いたシリアコ。しかしシーズンに入るとバットが湿り、1年での退団となった。

セ・パ両方の平均順位を見てみると。

 では、過去10年間のオープン戦とレギュラーシーズンの勝敗表を併記する。2008年から2017年まで。()は10年間の平均順位。オープン戦の平均順位は全体ではなく、リーグごとに分けて順位をつけた。

<セ・リーグ>
・オープン戦
広島 64勝69敗16分 勝率.481(3.2)
阪神 64勝69敗25分 勝率.481(3.3)
巨人 72勝83敗15分 勝率.465(3.2)
ヤクルト 65勝80敗17分 勝率.448(3.4)
DeNA 61勝81敗16分 勝率.430(4.0)
中日 64勝95敗19分 勝率.403(3.9)

・レギュラーシーズン
巨人 793勝590敗54分 勝率.573(1.9)
阪神 710勝683敗44分 勝率.510(3.0)
広島 702勝690敗45分 勝率.504(3.5)
中日 691勝692敗54分 勝率.500(3.3)
ヤクルト 649勝741敗47分 勝率.467(4.1)
DeNA 575勝823敗39分 勝率.411(5.2)

 前述のように、セの球団はパに負け越しているために、オープン戦はセの全球団が4割台だ。

 最近のペナントレースでは広島とDeNAが強いが、過去10年にならすとオープン戦とレギュラーシーズンともに巨人、阪神、広島が上位、中日、ヤクルト、DeNAが下位になる。ただしオープン戦ではそれほど大きな数字の差はない。

やっぱり強いのはソフトバンクだった。

<パ・リーグ>
・オープン戦
ソフトバンク 105勝51敗20分 勝率.673(1.5)
ロッテ 76勝62敗17分 勝率.551(3.4)
日本ハム 77勝57敗17分 勝率.575(3.4)
楽天 68勝57敗18分 勝率.544(3.6)
西武 62勝64敗11分 勝率.492(4.4)
オリックス 65勝75敗17分 勝率.464(4.7)

・レギュラーシーズン
ソフトバンク 787勝597敗53分 勝率.568(2.3)
日本ハム 738勝664敗35分 勝率.526(2.8)
西武 713勝678敗46分 勝率.513(2.9)
楽天 679勝722敗36分 勝率.484(4.3)
ロッテ 665勝728敗44分 勝率.477(4.2)
オリックス 653勝747敗37分 勝率.466(4.5)

 オープン戦、セは全球団が負け越しているが、パは全部勝ち越しているわけではなく5割以上は4球団。ソフトバンクが圧倒的に勝っているのだ。2008年から'17年までずっと4位以内である。

【次ページ】 5位以内であるに越したことはない?

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