野球のぼせもんBACK NUMBER
SB本多雄一が「最強ボディ」に激変!
号泣と猛練習でレギュラー奪取宣言。
posted2018/03/13 08:00
text by
田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph by
Kyodo News
「最強ボディ!」
グラウンドで大声が飛ぶ。野次将軍は松田宣浩だ。
それは宮崎春季キャンプでの出来事。シートノックの時間だ。ホークスのそれはとにかく活気に溢れている。かつての主将・小久保裕紀が提唱した「アマチュアの手本になる練習を」との志がずっと息づいている。
なかでも松田や川島慶三が率先してムードメーカーになる。特に松田の声出しはおもしろい。
強肩捕手の甲斐拓也が投げれば「いいよ! バズーカーーー」。
柳田悠岐が普通に捕球するだけで「よっ! 会長(今年から選手会長)」と煽て、先輩で主将の内川聖一にも「キャップ、キャップー!」と絡む。そのたびにスタンドがどっと沸いて、明るい雰囲気を作り出すのだ。
「最強ボディ!」
その声の先にいたのは、二塁手の本多雄一だった。
「ったくもう、ずっと毎回言ってくるんだから(笑)」
そんな風にボヤきつつも、まんざらでもない表情だ。
「オフの間に体重を4kg増やしました。ホークスでは選手全員がインボディ測定を定期的に行うのですが、筋肉量はプロ入りして最高でした」
この話がスポーツ紙の記事になり、松田の“ネタ”に加えられてしまったのだ。
本多が逆方向にHRを!!
その後オープン戦が始まり、3月6日のライオンズ戦(ヤフオクドーム)でのこと。
2番セカンドでスタメン出場した2打席目だ。レフトへ流し打った打球が、なんと、フェンスを越えていった。
着弾点は「ホームランテラス」だったとはいえ、本多が逆方向へホームランを打ったのを初めて見た。