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原大智「金メダルを取れたのに……」
男子モーグル初の銅もただの通過点。
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph bySunao Noto/JMPA
posted2018/02/14 12:30
東京・渋谷出身の原。東京都からの冬季五輪メダリストは初となる快挙でもあった。
「この先の目標も金メダルと思っている」
日本の女子モーグル界は、里谷と上村の二枚看板が競技の存在感を高めた。そして今度は、男子モーグル界に五輪メダリストの原と、世界選手権2冠の堀島がそろうことになった。
“人生の分岐点”で銅メダルを獲得した原も、今回は敗れることになった堀島も、まだ20歳。
メダル獲得から一夜明けての会見では、原の言葉が徐々に力強いものになっていった。
「今回は準決勝(決勝2回目)で1位通過をしてしまって、そこから3位に落ちてしまったので、金メダルを取れたのに……という気持ちがすごくあった。
昔からの夢である金メダルは絶対に取りたい。この先の目標も金メダルだと思っています」
もう、会見の冒頭でメダリストの実感が湧かないと言っていた原の顔ではなくなっていた。
平昌の地で新たに刻まれた歴史は、今後の男子モーグル界の隆盛を確信させるものだった。