フランス・フットボール通信BACK NUMBER
“レジェンド”ヌーノ・ゴメスの今。
「ミトログルを返してくれ!」
posted2018/02/13 08:00
text by
ニコラス・ビラスNicolas Vilas
photograph by
Paulo Duarte/Bloomberg/Getty Images
ポルトガルを旅すると、意外に多くの人がフランス語を話すことに気づく。聞くと一様に、かつてフランスに住んだことがあると答える。フランスには、日本人が想像するよりもずっと大きなポルトガル人コミュニティが数多く存在し、フランスとの関係は深い。
ヌーノ・ゴメスにはそうしたフランスとの関わりはほとんどない。端的に言えば希薄であるにもかかわらず、『フランス・フットボール』誌1月30日発売号では、ゴメスとフランスというテーマで、ニコラス・ビラス記者がインタビューをおこなっている。その企画の意図は今ひとつよくわからないが、ひとつの側面から見たゴメスのポルトガルサッカーの分析になっており、これはこれでとても興味深い。
監修:田村修一
“レジェンド”ヌーノ・ゴメス、引退後の活動は?
実は彼自身、パリ・サンジェルマン(PSG)でプレーする可能性もあった。
レオナルド・ジャルディム(現モナコ監督)の指導を受け、ゴンサロ・ゲデス(PSGからバレンシアにレンタル中)の子供時代を良く知り、コンスタンティノス・ミトログル(オリンピック・マルセイユ=OM)に共感する……。
ベンフィカの“レジェンド”であるヌーノ・ゴメスが現役を引退してすでに5年が過ぎた。フランスとの数奇な関係をゴメスが語った。
――ベンフィカの育成担当を2017年9月に辞めてから、今は何をしているのでしょうか?
「いろいろなことをしているけど、ポルトガル以外の様々なクラブを訪問している。そこで試合を見たり、呼んでくれた人たちや協会の相談に乗ったりしているよ。
それからスポーツのコーチングライセンスも取った。UEFAのマスターコースとポルトガル協会のものだ。どこかのクラブかアカデミーで指導したいという希望があるからね。いくつかのプロジェクトの話は持ちあがっているけど、まだどれも具体化はしていない」