フランス・フットボール通信BACK NUMBER
イタリアの超スポーツエリート家族。
ブッフォン家に伝わる王者の伝統。
posted2018/02/08 07:00
text by
バレンティン・パウルッツィValentin Pauluzzi
photograph by
L'EQUIPE
『フランス・フットボール』誌1月23日発売号は、1月28日に40歳の誕生日を迎えたジャンルイジ・ブッフォンを大々的に取りあげている。
ロベルト・ノタリアニ記者による詳細な伝記とともに、ペトル・チェフやティボウ・クルトワ、ディノ・ゾフ、ベルナール・ラマ、イケル・カシージャス、ピーター・シュマイケル、ビットール・バイア、ハラルト・シューマッハー、トーマス・ヌコノ、ミシェル・プロドームら24人の名だたる名ゴールキーパーたちが、ブッフォンへのメッセージを送っている。
そんななか、ヴァレンティン・パウルッツィ記者が寄稿しているのが、ブッフォンというイタリアでも稀なスポーツ一家の系譜である。
同じく元イタリア代表キャプテンであった親戚から始まるブッフォン家のスポーツの家系がジャンルイジ・ブッフォンという、ディノ・ゾフを越えるイタリアサッカー史上最高の、そして世界サッカー史上でも最高のひとりであるゴールキーパーを生んだのは、決して偶然ではないことを示している。
監修:田村修一
才能豊かなアスリート家系に生まれたジャンルイジ。
極めて能力が高いうえに、現役選手として稀に見る長寿でもある。
その秘密は……ジャンルイジ・ブッフォンが、家族のほとんどがイタリアの代表選手というスポーツ一家のDNAを受け継いでいることにある。
1m92cm、92kgというジャンルイジ・ブッフォンの恵まれた体格は、生来のものであると見なされている。そこに偶然が入り込む余地は何もない。
彼の一族がスポーツの第一線で活躍しはじめたのは、今から70年前のことだった。
サッカーのイタリア代表選手だったロレンツォ・ブッフォンこそは一族のパイオニアであり、またそのなかで最も名高い人物でもある。
ロレンツォ以外にサッカーの世界で名を成したのは、ブッフォン家では他にジャンルイジひとりしかいない。
血縁関係は少し離れているが、そこには確かな血のつながりがあるのだった。