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W杯、日本に問われる“跳ね返す力”。
中澤&闘莉王の領域に近づけるか。
posted2017/12/09 11:30
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
Getty Images
ロシアW杯での日本代表は、「幅」がキーワードになりそうだ。
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督のチームは、ポーランド、コロンビア、セネガルと対戦することになった。いずれも強敵である。
ポーランドはFIFAランキング7位の実力国で、16年のユーロでは初のベスト8入りを果たしている。コロンビアには'14年のブラジルW杯で完敗を喫した。当時のメンバーがパワーアップしつつ、4年前はケガで出場できなかった主砲ラダメル・ファルカオが復帰している。
セネガルの評価も高い。欧州5大リーグでプレーする選手が並び、アフリカ最高のタレント集団と言われる。'02年以来の出場権を獲得したのも納得できる。
決勝T進出のためには少なくとも勝点4が欲しいが。
日本が決勝トーナメントへ進出するためには少なくとも勝点4が、つまり1勝1分1敗の成績が必要になる。ところが、勝点3を奪えそうな相手はもちろん、勝点1を分け合えそうな相手も、現時点で見当たらない。これから見つけられるようになるとも思えない。“死のグループ”との表現は使われていないが、シミュレーションを重ねるほど苦い予感は膨らんでいく。
ポーランドにはロベルト・レバンドフスキがいる。欧州予選全9グループで最多の16ゴールをマークした29歳は、キャリアの絶頂期にロシアW杯を迎えることになりそうだ。
バイエルンでゴールを量産するこの万能型ストライカーを、どうやって抑えるのか。それこそはポーランド攻略の最大のポイントだが、警戒すべきは彼だけでない。ヤクブ・ブラシュチコフスキとカミル・グロシツキの両サイドアタッカーによるチャンスメイクこそは、攻撃の生命線となっている。どちらも突破力のあるウイングタイプで、ポーランドはピッチの「幅」を生かした攻撃をしてくる。