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プーホルスとイチローの偉大さ。
16年前の新人王はどこまで歩むのか。 

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芝山幹郎

芝山幹郎Mikio Shibayama

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posted2017/06/10 09:00

プーホルスとイチローの偉大さ。16年前の新人王はどこまで歩むのか。<Number Web> photograph by AFLO

今季、プーホルスとイチロー試合前に抱擁を交わすシーンがあった。大リーグの一時代を築いた打者として、互いをリスペクトする関係である。

2人は「ポスト・ステロイド時代の両雄」である。

 それを思うと、2001年の新人王だったプーホルスとイチローが(引退の時期は一致しないだろうが)、ともに有資格1年目で殿堂入りを果たす(まず確実だ)としたら、これはシーヴァー&カルー以来の快挙となる。

 野球史的に見ても、プーホルスとイチローは21世紀冒頭の10年間を代表する打者だった。「ポスト・ステロイド時代の両雄」と呼んでも過言ではないだろう。

 こういうケースは、今後も出現するだろうか。'12年の新人王はブライス・ハーパーとマイク・トラウトだった。'15年には、クリス・ブライアントとカルロス・コレアが新人王に輝いた。彼ら全員が大器であることはたしかだが、歳月の侵蝕に耐えて高い能力を継続できるかどうかはまだわからない。いましばらくは、イチローとプーホルスという歴史的大選手がどこまで遠く歩めるかを、静かに見守ろうではないか。

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