サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
久保建英がJ1でも「できること」。
なぜ彼は自分を見失わないのか。
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byJ.LEAGUE PHOTOS
posted2017/05/09 11:30
10代のアスリートが強烈に注目されがちな日本にあって、久保もまたその一人だが、周囲の過熱をよそに本人は着実に力を育んでいる。
大会後、久保が別人に変化していてもおかしくない。
内山監督のチームに久保が招集されるようになったのは、昨秋のアジア予選突破以降だ。チームメイトの特徴やチーム戦術の理解度で、飛び抜けたものを示す時間はなかったと言っていい。
それでも、久保自身が確実な進歩を遂げ、チームメイトが実戦を通して自らを磨き上げることで、U-20日本代表としての可能性を高めることができている。南アフリカ、ウルグアイ、イタリアとのグループステージは厳しいが、だからこそ1試合ごとにチーム、そして久保が、レベルを上げていくこともできるはずだ。大会を終えて帰国する久保が、それまでとは別人のように変化していてもおかしくない。
川崎フロンターレの育成組織でプロへの道を踏み出し、日本からはるか遠いFCバルセロナで育まれ、FC東京で磨かれてきた才能が、いよいよ世界の舞台に立つ。日本サッカーの歴史が変わるかもしれないU-20W杯で、日本は5月21日に南アフリカとの初戦を迎える。