話が終わったらボールを蹴ろうBACK NUMBER
ガンバ堂安律、走るようになった!
U-20W杯で主役を張れる根拠と自信。
posted2017/05/02 07:30
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph by
J.LEAGUE PHOTOS
堂安律が調子を上げてきている。
4月30日の横浜F・マリノス戦では、後半19分、左サイドの藤春廣輝が出したグラウンダーのパスをニアに入った長沢駿がヒールで流し、ゴール中央に詰めて決めた。
その前に藤本淳吾とポジションを替えていたことが得点につながったのだが、ゴールを奪うためには、そのポジションにいることが重要になる。このゴールも「ヒールで流れてくる」と確信してポジションを取ったが、あそこで立ち止まってボックス内に入ってこなかったらゴールは生まれなかった。
遠藤保仁は、堂安の動きを称賛した。
「あそこのポジションにいるというのが大事なこと。こういう接戦の中での貴重なゴールは自信につながるし、どんどんアピールしてほしい」
ゴールにポジショニングができるようになってきた。
これで公式戦3試合連続ゴール、リーグ戦では2試合連続で3ゴール目だ。結果だけ見るといきなり覚醒した感があるが、堂安自身は「特に何も変わらない」という。
ただ、試合での堂安の動きを見ていると、昨年G大阪U-23でプレーしていた時といくつか異なる点が見えてきた。
1つ目は、前述したようにゴールにつながるポジショニングができるようになっていることだ。
点が取れる選手は周囲の状況を素早く判断し、点が取れるポジションを見分け、そこに入るタイミングとスピードをピタリと合致させる。J1初得点となった大宮戦、そしてマリノス戦もいいポジションでボールをもらったからこそ生まれたゴールだった。試合に出ていることで周りの選手との連係がよくなってきて、結果を出すことで落ち着いてプレーできるようになり、よく周囲が見えているのだろう。