ゴール数は「10点？　いや、もっといきたい」。

　堂安のゴールもあって、ガンバは第9節終了時点で2位に浮上した。

　この時期の順位に一喜一憂する必要はないが、優勝するためには内容が悪い試合でも勝っていくことが求められる。そういう意味では、マリノス戦に勝ったことはチームにとって大きいし、堂安個人にとっても自らのゴールでチームを勝たせられたことは非常に大きな意味があった。

「難しいゴールだけじゃ量産できないんで、こういう形（マリノス戦）でのゴールも必要かなって思います」

　量産という言葉にあるように堂安はトップスコアラーを目指している。

　現在、得点ランキング1位の興梠慎三（浦和）は7点、堂安は3点で7位タイだが、この勢いでいけば上も見えてくる。もっともこれだけ活躍すれば相手が警戒してくるので、これからゴールを狙うのはより難しくなるだろう。だが、そういう状況こそが堂安が望んでいるものでもある。難しい状況を突破していけば、さらに成長していける。現状にまったく満足していないだけに、結果と成長には貪欲だ。

「ここまで（9節まで）自分の描いていたイメージとは違う。遅い。最初からバリバリ点取っているイメージやったから、もっと上げていかないと。10点？　いや、もっといきたい」

　スタメンですぐに結果を出し、自信が膨らみつつある。今月中旬に始まるU-20W杯では世界と戦い、いろんな経験を積んでくるだろう。

　まだ、18歳――。

　これからの伸びシロがちょっと恐ろしい。