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ラグビーW杯、過密日程、主将論。
堀江翔太と立川理道が語り尽くす。
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph byTomoki Momozono
posted2017/05/05 08:00
ひょうきんな表情を浮かべる堀江(左)と立川。しかし日本ラグビーへの話に及ぶと、言葉の一つ一つから真摯な姿勢が伝わった。
ダブル・キャプテンを打診されたのはいつ頃だった?
――ジェイミー・ジャパンでは「ダブル・キャプテン」という珍しい体制を取っています。そもそもキャプテンを打診されたタイミングはいつ頃でしたか。
堀江 ジェイミーさんが9月にパナソニックのグラウンドがある群馬まで来てくれたんです。その時に打診されたんですが、しんどいし、気が進まないと正直に話して、若い選手がなった方がいいと思っていたので、ハル(立川)を推薦しました。
立川 そうだったんですか。僕はジェイミーさんと最初話した時は、来年のスーパーラグビーに参加するなら、こういうスケジュールになると説明を受けたり、「リーダーグループに若手を入れた方がいいのか?」と相談されたりしてたんです。そしたら、次に会った時にキャプテンをやって欲しいと言われて。「堀江さんとならいいかな」って感じで受けました。堀江さんって、わりとみんなに「何かある?」って聞きますよね?
堀江 聞くね。
ハルも喋らせたら、僕よりきちんと話してるよ。
立川 たとえば、フミさん(田中史朗)からFWにこうして欲しいとかリクエストがあるじゃないですか。それに対して言葉ですぐ対応できる。そのあたりの頭の回転の速さ、言語化できるところはラグビーを知ってなきゃ無理でしょう。
堀江 昔から全体を見る癖がついてるからだと思う。FWの動きにしても、BKの目線で一応考えられるようにはしておきたい。話があった時に、「それは無理やわ」とか「それ、いけるよ」と伝えた方が話がすーっと進むよね。でも、ハルも喋らせたら、僕よりきちんとしたこと話してるよ。
立川 いろんなリーダーの下でやってきたんで、その人たちのいいとこ取りみたいなことはしてます。ただ、話をする前には、これまでの経験を元にして、めっちゃ話す中身を作り込んでいきます。