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青森山田が、ユース年代の日本一に!
高校サッカー部がJユースに勝った背景。
posted2016/12/20 17:00
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph by
Jiro Natsume
真のユース年代日本一決定戦――。
高体連に所属する高校サッカーと、日本クラブユース連盟に所属する街クラブとJクラブユースが勢揃いし、この世代の真の日本一を目指して競い合うのが「高円宮杯U-18サッカーリーグ・チャンピオンシップ」である。
夏のインターハイ、冬の高校選手権は高体連主催の大会で、クラブチームは参加出来ない。夏の日本クラブユース選手権、秋のJユースカップはそれぞれ日本クラブユース連盟、Jリーグ主催であり、高体連チームは参加出来ない。
この年代で高体連とクラブユースの垣根を取っ払った唯一の公式戦が、全国各地で開催される都道府県リーグとその上位リーグとなるプリンスリーグ、そして最高位のリーグとなる(東西2つの)プレミアリーグなのである。そして、トップリーグたる東西プレミアリーグの両王者が激突するこのチャンピオンシップこそが、真のユース年代のナンバーワンを決める試合となるのだ。
ユース年代の頂点を競った青森山田と広島ユース。
今年のチャンピオンシップは、3年ぶり2度目の「高校サッカー部/高体連」vs.「Jリーグクラブユース/ユース連盟」の戦いとなった。
U-19日本代表GK廣末陸(FC東京入団内定)を軸にした粘り強い守備と、相手の隙を見逃さない攻撃で着実に勝ち点を積み重ね、イースト王者に輝いた青森山田高校サッカー部。
沢田謙太郎監督が就任し、メキメキと力強さを増してきていたサンフレッチェ広島ユース。
共に最後まで走り切る力、球際の強さ、そしてメンタルの強さを誇る。持ち味を出し合った頂上決戦に相応しい一戦は、延長戦へ0-0でもつれ込み、PK戦の末に青森山田が栄冠に輝くこととなった。
高体連チームとして、2013年の優勝チーム・流通経済大学付属柏高校に続く2校目のチャンピオンシップ覇者となった青森山田。
実は、2011年のプレミアリーグ創設時から在籍する「オリジナル20」のチームでもある。