Number ExBACK NUMBER
本田圭佑の音声データ初公開!
今、明かされる直撃取材の舞台裏。
posted2016/11/22 17:00
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph by
Takuya Sugiyama
本田圭佑は、日本サッカー界にとって良くも悪くも、話題の選手である。
そんな立場にいる人物が、ときに賞賛され、ときに標的となるのは世の常。案の定、ハリルホジッチ監督の進退を賭けたロシアW杯最終予選のサウジアラビア戦、指揮官の本田起用法はメディアの格好の的となった。
では、本人の中でこの状況をどのように捉えているのだろうか。
本田圭佑にタイマンを張り続けた気鋭のライター・木崎伸也による『直撃 本田圭佑』がこのたび、上梓された。足掛け7年、実に28回にわたる真剣勝負で引き出された本田圭佑の肉声からは、逆境を糧に上昇していく型破りの哲学が浮かび上がってくる。練習場はもちろんのこと、世界各地の空港、カフェ、リハビリ中の病院まで追い続けた“執念の男”が紡ぐ本田圭佑との対話の舞台裏をここに公開する。
――上掲の音声データには本田圭佑選手の世界一を志向する哲学が凝縮されていますね。これは、どんな状況で収録されたものなのですか?
木崎 今年の1月3日にACミランの練習場「ミラネッロ」で直撃取材した時の音声データです。日本はまだ正月でしたが、この日は僕の誕生日だったので、そのことを本田選手に伝えて取材の交渉をしたら、少し呆れたように笑いながら「車に乗っていいよ。今日は特別にね」と応じてくれました。当時ミランでの本田選手をとりまく状況は、非常に厳しいものでした。というのも、2015年10月のナポリ戦後にクラブ批判をしてしばらく先発を遠ざかった後、復帰した試合でも本田選手がボールを持つたびに大ブーイングを浴びせられていた。そんな逆境の中で本田圭佑が何を考えているのかを聞き出そうと思ったんです。(この直撃取材の模様は『直撃 本田圭佑』28章に収録)