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FA戦線で気になる「プロテクト外」。
人的補償の“狙い目”を探すと……。
text by
小関順二Junji Koseki
photograph byTakuya Sugiyama
posted2016/11/13 11:00
FA移籍か、残留か。オリックス糸井の去就は阪神の選手も密かに気にしているのかもしれない。
糸井の穴を陽で埋める可能性があるオリックスは?
<オリックスのプロテクト予想>
オリックスは不思議なチームだ。投打とも主力はしっかりしているのに勝てない。投手は先発が金子千尋、西勇輝のWエース、抑えが平野佳寿とリーグを代表する顔を並べ、野手は1番の糸井嘉男、中軸のT-岡田が好調で、守備陣は二遊間に盤石のレギュラー、西野真弘、安達了一も揃っていた。
後半には新人の吉田正尚が次代の中心打者を約束するようにホームランを量産し、捕手の若月健矢も2014年のベストナイン・伊藤光を蹴落として6月以降はスターティングメンバーに顔をつらねたが、それでもチーム成績は最下位だった。
チームの総合力不足、つまり選手層が薄かったというしかない。そこへ糸井がFA移籍したらどうなるのか。答えは、糸井に匹敵する他球団の実力派を獲得すればいい、今のオリックスならそう考えると思う。ターゲットは陽である。
プロテクトは投手が金子、西、平野、松葉貴大、吉田一将、佐藤達也、山崎福也、東明大貴、塚原頌平、比嘉幹貴、海田智行に、中堅・若手の青山大紀、山田修義あたりまで。
野手は若月、伊藤の捕手陣、内野手はT-岡田、西野、安達、中島宏之、大城滉二、外野手は駿太、吉田正、川端崇義、U-23ワールドカップで活躍した武田健吾、長打力のある園部聡と続き、若手の奥浪鏡、宗佑磨、鈴木昂平も候補になりそうだ。
5球団のプロテクトを予想してきたが、人的補償で移籍した選手が活躍するケースは少ない。吉武真太郎(投手・ソフトバンク→巨人)、赤松真人(外野手・阪神→広島)、福地寿樹(外野手・西武→ヤクルト)が数少ない成功例である。選手が余り気味のソフトバンク、巨人相手なら面白いが、それ以外の球団なら金銭補償のほうが損はなさそう、という結論に達した。