錦織圭、頂への挑戦BACK NUMBER
挑戦者の立場に徹した錦織圭は、強い!
マレーとの対戦が絶対面白くなる理由。
text by
山口奈緒美Naomi Yamaguchi
photograph byHiromasa Mano
posted2016/09/07 15:30
「格上選手に勝つために、そろそろギアを上げていきたい」と今大会でコメントしている錦織。体調も万全のようなので、大いに期待したい。
3月のデビスカップのマレー戦が、今季ベストでは!?
しかし、もちろんベストマッチではない。
今季の錦織のベストマッチを挙げるなら、敗れはしたが3月のデビスカップ1回戦でのエース対決……マレーとの一戦を挙げる人が多いのではないだろうか。
錦織自身、あのあと「負けた悔しさはありますけど、テニスが良かったので喪失感はない。自分のテニスが戻って来た感じがある」と話していた。リオでは1-6、4-6と完敗したが、今季3度目のマレーとの対戦を前に、「自信を持って入れる試合なので楽しみです。もちろんマレーは強いですけど、なるべく強い気持ちを持って臨みたい」と頼もしい言葉を語った。
錦織がチャレンジャーとしてコートに立つとき、ファンの心は躍る。
18歳のときに初めて世界を驚かせた躍動感がそのプレーに蘇り、さらに経験を重ねて逞しくなった肉体や精神力と混じり合う強さを、皆知っているからだ。