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勝者、敗者が流す涙に見た、テニスにおける五輪の重み。~ポイントも賞金もなくとも、五輪には意味がある~
text by

秋山英宏Hidehiro Akiyama
photograph byNaoki Ogura/JMPA
posted2016/08/30 08:00
激戦直後に熱い思いを溢れさせたメダリスト。マリーと錦織は、休む間もなくマスターズへ。
欧米の記者なら、高ぶった調子で「今日の勝者はテニスだった」とでも書くだろう。世界6位のラオニッチら辞退者が相次ぐ中で開幕したリオ五輪テニス競技は、勝者と敗者がともに涙を流す劇的な終幕を迎えた。五輪連覇のマリーは歓喜にむせび、敗れたデルポトロも「自分にとっては金メダルだ。今後の人生で決して忘れることはないだろう」と溢れる涙を抑えられなかった。
一方、本命のジョコビッチは初戦で敗れ、「テニス人生で一番つらい負けの一つだ」と、これも涙とともにコートを去った。テニス選手にとっての五輪の重さをあらためて噛みしめる9日間だった。
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