月刊スポーツ新聞時評BACK NUMBER
プチ鹿島、5月のスポーツ新聞時評。
プロ野球も都政もコリゴリジョン!?
text by
プチ鹿島Petit Kashima
photograph byAsami Enomoto
posted2016/05/31 11:00
6月1日から始まる交流戦……もとい、都議会が、舛添都知事の試合のフィールドとなる。
コリジョンに笑い、コリジョンに泣いた巨人。
コリジョンしっぺ返しを食らった巨人だが、翌日の福島でもコリジョンに影響されたプレーが出た。
1点差を追う7回無死三塁。クルーズの浅い飛球に寺内がタッチアップしてアウト。
「前日17日のDeNA戦(山形)は六回、小林が三走・倉本にタッチをかいくぐられて生還を許し、勝ち越しを許していた。この日は積極策でコリジョンルールを利用するはずが、裏目に……」(サンスポ・5月19日)
そんな巨人にサンスポはこんな見出しをつけた。
「もうコリゴリジョン 由伸巨人 東北シリーズ連敗」(サンスポ )
すばらしいダジャレ。
しかし巨人にとっては笑いごとではなかった。コリジョンで得をしたと思った12日の阪神戦からの成績は、15試合で6勝9敗(5月29日終了時点)。
とくに、コリジョンしっぺ返しが勃発した東北シリーズ以降の成績はなんと2勝9敗。10年ぶりの7連敗もあり、一気に最下位危機。すべてがひっくり返る「コリジョンの呪い」!
どうみてもアウトなのにセーフと言い張る舛添都知事。
じつは同じ時期、どう見てもアウトだろうに「セーフ」と言い張っていた人が政界にもいた。
舛添要一東京都知事である。
週刊文春のスクープからはじまった政治資金の公私混同疑惑。正月の家族旅行まで税金で処理していたのでは? というセコさ満開疑惑を指摘されると次々に疑惑が。スポーツ新聞も盛り上がる。
「正月 家族いる部屋で会議」「自宅近く天ぷら店 個人の飲食代を計上」(スポニチ・5月14日)
最高だったのはこの見出し。
「ゆったり正月に温泉 たっぷり会議費で の~んびり家族旅行ですか」(日刊スポーツ・5月11日)
舛添都知事がお正月を“会議”で過ごしたというホテル三日月のCMソング「ゆったり、たっぷり、の~んびり」にひっかけてきた。
うまい。
歌丸師匠の「山田君、舛添さんの領収書ぜんぶ持っていきなさい」という声が聞こえてきそうだ。歌丸師匠、笑点おつかれさまでした。