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卓球王国ニッポンの未来が見えた!?
全日本選手権で輝いた次世代選手達。
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph byHitoshi Mochizuki/AFLO
posted2013/01/25 10:30
全日本選手権、男子シングルス決勝で水谷隼を下し日本一となった丹羽孝希。優勝コメントの「この優勝だけで水谷さんを超えたとは思っていません。この1年が大事」も、いたってクール!
丹羽ら10代の選手たちが上の世代を倒しだすと……。
世界ジュニアの決勝で中国と戦った男子は次の3選手。
村松雄斗(16歳 JOCエリートアカデミー/帝京高)
吉田雅己(18歳 青森山田高)
酒井明日翔(16歳 JOCエリートアカデミー/帝京高)
酒井は全日本では2回戦で敗れたものの、世界ジュニアでは唯一、中国選手に勝った。面白い存在ではある。
村松と吉田は全日本でベスト16に進出している。世界ジュニアの個人戦でもこのふたりは準々決勝まで到達したが、中国選手に跳ね返されている(準決勝に進出した4人はすべて中国だった)。
この世代のトップ選手は全日本で優勝した丹羽、昨年優勝の吉村真晴(19歳 愛知工業大)だが、現在10代の彼らが上の世代を倒しだすと、より競争力は上がってくる。
まだ12歳で世界ジュニアに日本代表として派遣された伊藤美誠!
次に女子を見ていこう。石川はベテラン選手の域に到達しているが、2月23日に20歳を迎える。まだまだ若い。
世界ジュニアでは、ひと世代下のこの3人が中国と戦った。
谷岡あゆか(18歳 JOCエリートアカデミー/帝京高)
伊藤美誠(12歳 豊田町卓球スポーツ少年団)
前田美優(16歳 希望が丘高)
なんともバラエティに富んだ布陣で、伊藤にいたっては12歳なのだ。
世界ジュニアでは、谷岡が個人戦でベスト8、前田、伊藤がベスト16。ここでも中国勢の壁は厚い。
全日本での戦いぶりは、必ずしも満足のいくものではなかった。谷岡、伊藤は2回戦で敗退、シード選手だった前田も4回戦から登場したが初戦で敗退となってしまった。