いまだ来店しない根元情報のネタ元はおやじさん……。

――そうですか……で、肝心の根元さん本人とはお会いできたのですか？

「いや、それがまだなのよ。福浦さんと話をした時にも『根元は俺のiPodに音楽を入れる係だから、今度一緒に店に連れてくよ』と言ってたんだけど、まだ本人とは縁がなくてな。苦労して昨年レギュラー掴んで、規定打席にも到達したんだから俺も嬉しいんだけどよ」

――根元さんはショートだけでなく、福浦さんのiPodに音楽を入れるポジションも獲得していたんですね。さすがのユーティリティですね。

「昨年ああやって結果を残せたのも、『試合に使ってくれるから“失敗したらダメだ”という怖さがなくなってきた』って本人が言っていたみてぇよ。やっぱり、選手ってのは試合に使われて、その中で何かを掴んでいくものなんだよな」

――ほぅ。ちなみに、その根元選手コメントの出自はどこからですか？

「おやじさん」

――情報提供、ノリノリですね。

「やっぱり長くやっているベテランは練習しているよ」

「まぁ、でもドラゴンズによくいる左バッター集団の中から、ひとり大島が抜けてきたのも同じように試合に使ってもらえてのことだからな。カープの堂林にしたって、去年あんだけエラーしても野村さんが辛抱強く使っただろ。選手本人は逃げ出したいかもしれねぇけどよ、使ってもらっている以上、チームメートが『あんだけ練習してりゃしょうがねぇ』って納得して貰えるだけの練習をしなきゃなんねぇだろうし、若い選手はそうやって成長していくんだろうな」

――昨年引退した石井琢朗さんが会見で「横浜時代に堂林が出ていたら許せなかったと思う」とも発言していましたよね。

「そりゃ、琢朗さんの練習は凄かったもん。一緒に自主トレをやりに行ったタツ（金城龍彦）ですら別人みたいに激痩せして帰ってきたぐらいだしな。宮本さんも自主トレがめっちゃ厳しいって聞くけど、やっぱり長くやっている人は練習しているよ。走れなくなったら選手は終わりと皆知ってるんだよ」

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