長野の“B面”の破壊力は天敵だったゴメス並。

――WBCにも巨人勢が多数選ばれていますが、'01年の台湾W杯に出場経験のあるわたりさんが注目する代表選手はいますか？

「特に見たいのは長野だよな。あいつはすげぇよ。『あんだけB面（背筋）で野球やってるヤツは初めて見た』ってHONDAで同僚だった西郷さんが驚いてたからな。あんだけベースから離れてんのに外の球を飛ばせるなんて、カブレラとかブラッグス……ゴメス並だろ」

――ゴメスって、元中日でわたりさんが現役時代にワンナウトも取れなかった天敵ですよね。

「あいつもそうだけどよ、ガイジンは来たタマ打つからな。球のおせぇ俺なんて投げるとこねぇよ。引退して9年間、いつかゴメスに会ったらブチのめしてやろうと思ってたんだけどよ……今、エージェントをやっててこの前来日してたらしいって、この前キーちゃん（木塚敦志）が教えてくれたのよ。ちなみにシェーン・バワーズ（元横浜）も凄腕のエージェントらしいよ。あいついいヤツだったからな」

「大谷？ ポスト宮出ぐらいにはなれるんじゃねぇの」

――そうなんですか。しかしエージェントといえば、メジャー志望だった大谷投手が日本ハムへ入団しましたね。

「よかったんじゃねぇの。日ハムは佑ちゃんみたいに1年目でも、とりあえず使うだろうし、育成もうまいんだからいいとこに入ったと思うよ。監督の目が死んでるのが気になるけどな。大谷が160キロ出した試合を見た限りだけど、荒削りだけどやる感じはしたよな。二刀流とか言ってるみてぇだけど、ポスト宮出ぐらいにはなれるんじゃねぇの。ただ、一球一球を見ると藤浪の方が質が高いな。高校の時のダルビッシュより体もできてる。あんだけでかい体が使えて、腕がしっかり振れる。他にいないタイプだよ。このまんま使って、マー君みたいに1年目から2ケタ勝てたら阪神では久しぶりの本格派エースが誕生するんじゃねぇの。ただ、好青年っぽいんだよね。甲子園のプレッシャーは半端じゃねぇから、ちょっとダメだと潰されちまう懸念もあるけど、まぁ春夏連覇してんだしやれんじゃねぇの」

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