野次馬ライトスタンドBACK NUMBER
あなたはいつの時点で諦めましたか?
'12年、みんなのペナント終戦記念日。
【パ・リーグ編】
text by
村瀬秀信Hidenobu Murase
photograph byKyodo News
posted2012/10/11 10:31
9月25日、今季限りで退任の方針が一転、電撃解任されたオリックスの岡田監督。
エースの成瀬が勝ち方を忘れちゃあ仕方あるまい……。
「CSを逃した原因は9連敗で間違いないのでしょうが、その“予兆”を感じたのは8月17日の日本ハム戦(札幌)です。毎年8月の失速を知りつつも、今年は正々堂々とCSに行けるだろうと思っていましたが、後半開始早々に貫禄の連敗続き。そんな中で起こったあの試合のあの事件。エース成瀬が力投する中、大好きな荻野貴司がセンターフライを落球して1点を献上。さらにこの日のハムは運悪く限定の黒ユニフォームを着ていたため、一塁の三木コーチを味方と勘違いした荻野が三木に向かって送球。一塁手はいない。当然ボールを避ける三木。転がるボール。喜ぶ三木……。
結局この2点でこの試合を落とすことになり、成瀬はここから5連敗。NHKのインタビューで『勝ち方がわからない』と泣き言を吐いていたのを聞いた時に、今年は絶対無理だと悟りました」(カジカさん)
「優勝を諦めたのは9連敗が決定打になりましたが、CSすら完全にあきらめたのは、9月27日の日ハム戦(札幌)、成瀬が多田野に負けた試合です。後半の大失速はエース成瀬に大きな原因があると思っています。その前の試合で自身の連敗を止めた後のピッチングだっただけに、期待していたのですが……。
ただ、7月までは本当に楽しませてもらいました。ルーキーはことごとく活躍してくれたし、成瀬も唐川もグライシンガーもよかった。それでいいです。ロッテファンは贅沢は言いません。来季も一瞬でもいいから楽しませてくれれば……嬉しいです」(K田さん)
東北楽天ゴールデンイーグルス(8月24日、自力優勝消滅)
前半戦にエース田中が腰痛で1カ月間離脱するも、ルーキー釜田、辛島、美馬などの若手が台頭し、前半戦を貯金2つでの3位で折り返すなど、着実に力をつけてきた楽天。しかし後半戦がはじまってすぐに8連敗を喫し、3位ソフトバンクにわずか及ばずCS圏外の4位で終戦した。
「うちは良くも悪くも田中と心中するチームだと思っているので、今シーズンは田中に勝ち運がつかなかったことがすべて。印象的だったのは、故障からの復帰戦となった5月30日の巨人戦(東京ドーム)。復帰戦としては満点と言えるぐらいのいい投球をしていたのですが、杉内がそれを上回るあわや完全試合のノーヒットノーラン。田中もいいピッチングをしていたのに、杉内の方が圧倒的な雰囲気を持っているのを感じた時に、あれ、田中は大丈夫かな? と不安になったのを覚えています」(山形の田中ファン)
「オールスター前から失速がはじまって、8月19日西武戦(西武ドーム)。ここでの西武3連敗が無ければ、まだペナントを取れる可能性はあったものの、田中将大で落としたことで終戦しました。2回に牧田のソロで先制点を挙げるも、6回に大量5失点で逆転。今年のゴールデンイーグルスを象徴する惨敗の試合になってしまいましたね。
来年こそ東北、そして全国のゴールデンイーグルスを愛するファンの為に気迫と意地を見せて欲しい。この試合に生活がかかっているのだという危機感を見せれば、変化は必ず起こると思う」(ムーンライトヒルさん)