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【Podcast】「世界2位なのに負けた空気感に…」鍵山優真の自分に厳しすぎる姿勢、佐藤駿「出し切った」演技…マリニンは「テスト」!《GPファイナル男子総括と全日本展望》

点数以上に現場での盛り上がり、演技の素晴らしさが目立ったという今大会
 長年フィギュアスケートを取材し、選手とも信頼関係が深いライター野口美恵さんをゲストに、取材の裏話やホットなトピックをマニアックに解説してもらうポッドキャスト番組「リンクの残響」。毎月、様々な角度からフィギュアスケートを掘り下げていますが、今回はGPファイナルを男子、女子ペア、それぞれ現地取材で得たエピソードを明かしてもらいました。

 12月6〜8日にフランス・グルノーブルで開催されたグランプリファイナル。野口さんは現地で取材し、選手の生の声を取材してきました。

「よく挑戦し、それぞれが課題を得た試合だと思います。ファイナルという場なのに、300点越えに誰も近づけませんでした。でもそれぞれの内容を見るとすごいことをやっているんです。点数にすごさが現れなかった試合だなと思います。現場で見ての盛り上がり、演技の素晴らしさは非常に感じました」

 野口さんは試合全体を振り返り、そう評します。

 日本のエース・鍵山優真選手はSP93.49点、FS188.29点で合計281.78点の2位。フリーは今までにない曲調、フラメンコに挑戦していますが、野口さんは「そんなに苦戦しなくてもいいのに」と印象を語ります。鍵山選手の完璧主義、目標を高く置きすぎていることが悪い方に働いて、できないことばかりに目を向けてしまっている印象だったそう。

「NHK杯の方が勢いがありましたね。丁寧にやろう、やろうとして、逆にプログラムが全体として成立していない印象がありました」

 スケートの技術は、現在のシニア男子を見回してみても圧倒的に世界一。強気になれていないことに「もったいない」と野口さんは言います。

 3位になった佐藤駿選手は「フリーが素晴らしかった」との評価。元々ジャンプを武器とする選手ですが、ジャンプが目立たないほどスケーティングそのものが進化してきました。もう少し点数が出ても良かったのでは…という思いもありますが、本人はとにかく「出し切りました」と大舞台で完全燃焼したようです。

 圧巻の滑りを見せたイリヤ・マリニン選手。フリーでは予定の構成を本番で変更し、トリプルアクセルを4回転アクセルに。4回転7本すべてを跳ぶ偉業を成し遂げました。しかし7本すべてに減点がつき、得点は伸び悩み。そのことを本人は全く気にしていないようで、大物ぶりがうかがえます。

 話題はほかにも

  • 鍵山選手が特に「大ショック」と言っていた部分は?
  • マリニン選手は4回転アクセルを練習しなくても跳べる!?
  • 新星ミハエル・シャイドロフの伸びしろ
  • 今回は「滑りやすく、高さの出ない」氷だった
  • リンクが普段より小さかった理由

などなど、さまざまなテーマにわたりました。

 鍵山選手、佐藤選手がGPファイナルで何を感じ、週末からの全日本選手権でどのように修正してくるか。ポッドキャストを聞いて様々な視点からお楽しみください。(12月11日収録)

※ポッドキャストをお聴きいただけるのはNumberPREMIER会員限定で、このページ下部でご視聴いただけます。

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photograph by Asami Enomoto

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