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【インタビュー】「幸せな悩みでした」「裏切った感も」戸崎圭太がダノンデサイルを選んだ理由と横山典弘との会話「僕からお願いして…」《有馬記念連覇へ》

2025/12/28
大井競馬場でデビュー、'13年にJRAへ移籍した戸崎
'24年の有馬を制した騎手は、別の相棒と共に中山競馬場を駆ける。「体が2つ欲しいな」と漏らすその苦悩の裏側と、鞍上が信じるドバイを制したダービー馬の強さ、そして意気込みとは――。(原題:[有馬記念連覇へ]戸崎圭太「違う自分になれた」)

 連覇のかかるレガレイラか。それとも、ドバイシーマクラシックで、のちに「レーティング世界一」となるカランダガンを下したダノンデサイルか。

 どちらに乗るのか注目された戸崎圭太は、ダノンデサイルとのコンビで'25年12月28日の第70回有馬記念に臨むことになった。

「ファン投票で1位になったレガレイラの人気も強さも、もちろんわかっていますので、幸せな悩みでした」

 そう話す戸崎とダノンデサイルのコンビは、前走のジャパンCで3着に敗れた。

「パドックで跨ったとき、状態はいいと感じました。テンションが上がることがあるので気になっていたのですが、返し馬でも落ち着いていました。レースプランとしては、馬ごみにいるほうが集中力が増すイメージがあるので、そうなればいいな、と」

 道中は天皇賞・秋を勝ったマスカレードボールの内につけ、プランどおり他馬に囲まれる形にすることができた。

「ただ、1、2コーナーから向正面にかけては力んで走っていました。そのぶん、最後の爆発的な伸びにつなげることができなかった。あそこで折り合っていいリズムで行っていれば、直線に入って最初に開いた進路から突き抜けていたと思います。でも、やはり伸び切れなかったので、もう一回進路を変える形になってしまいました」

 カランダガンがマスカレードボールとの叩き合いを頭差で制し、2分20秒3の世界レコードで優勝。ダノンデサイルは2頭から2馬身半離された。

「すごく悔しかった。カランダガンは一度負かしていますし。だからこそ、向正面までの力みをもう少し何とかできなかったかな、と。それでも3着ですから、あらためてデサイルの強さを確認しました」

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photograph by Nanae Suzuki

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