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【動画】「4回転アクセルをクリーンに跳びたいです」ジュニア王者・中田璃士が語る世界ジュニア連覇への思いと羽生結弦への憧れ「空中姿勢やフォームが全部綺麗」《独占インタビュー・前編》

 昨季の世界ジュニア王者として挑んだ2025年12月のジュニアグランプリ(GP)ファイナルは2位。キス&クライで悔し涙をこらえる中田璃士選手(17)の姿は、未来の王者としてのオーラを十分に感じさせてくれました。全日本フィギュアスケート選手権直前の12月12日に、連覇がかかる2026年3月の世界ジュニア選手権、そして将来に向けて、弾けるような情熱を語ったインタビューの前編です(後編はこちら)。聞き手はライターの野口美惠が務めました。

「ジュニア1年目から優勝を狙っていたので、悔しいです」

 3度目の出場となる今季のジュニアGPファイナルで2位となった中田は、素直に悔しさを口にした。

 ジュニアGPファイナルは、シーズン前半の世界一を決める決戦。初出場となった23年に優勝、24年は3位、そして25年は2位と、ライバルたちとのし烈な表彰台争いを続けてきた。今季最後の世界一決定戦となる26年3月の世界ジュニア選手権は、ソ・ミンギュ選手(韓国)との一騎打ちが予想される。

「やっぱりプログラムの質が良い選手は、最初から最後までスピードが落ちないです。自分はバテるので、そこが課題だと思いました。(ジュニアGPファイナルでは)緊張して慎重になってあまりスピードが出なかったのと、最後は体力不足もあったと思います」

Asami Enomoto
Asami Enomoto

 その上で、世界ジュニア選手権に向けてこう語る。

「まずはショートとフリーのプログラムを、最初から最後までしっかり通すこと。ジュニアGPファイナルが終わってからは、1回の貸し切りでショートとフリーを曲かけ練習して、今までにないぐらい練習しています」

「ループは4回転のなかでも一番簡単だと思います」

 また武器となるのは、得意の4回転ジャンプ。ジュニアGPファイナルではトウループとサルコウを決め、それ以外にも4回転ループを習得している。

「ループは難しく感じなくて、一番コンパクトに跳べるので、4回転のなかでも一番簡単だと思います。1年前の夏合宿で、やってみたら降りられたという感じでした」

 今後はフリップ、ルッツに着手するのか聞くと、予想外の答えが返ってきた。

「フリップとルッツは、ループまでとは比べ物にならないくらい難しくて。それよりも4回転アクセルの方が跳べそうです。来シーズンはハーネス(補助具)で感覚を確かめたりして、日本で一番最初に、クリーンに跳びたいです」

Asami Enomoto
Asami Enomoto

 今回のGPファイナルでは、イリア・マリニン選手(米国)の4回転アクセルを生で見て研究した。

「マリニンは簡単そうに跳ぶので、見てる感じでは僕も行けるかなと思います。でも実際にやってみると、まだ力んじゃうので、コンパクトに上がれないです。マリニンは垂直跳びみたいな跳び方ですが、自分は幅がある跳び方なので、幅を上手く利用してやれば行けるかなと」

「やっぱり羽生選手は参考になります」

 その上で、羽生結弦さんが北京五輪で跳んだ4回転アクセルを振り返る。

「やっぱり羽生選手は参考になります。空中姿勢やフォームが全部綺麗。あの跳び方で降りたらGOE(出来栄え点)+5だと思います」

 そしてこう誓う。

「世界ジュニアの2連覇も大事ですけれど、やっぱり4回転アクセルを日本で最初に降りたいです」

 無限の夢を胸に、ジュニアシーズン最後の世界ジュニアへと挑む。

Nanae Suzuki
Nanae Suzuki

 将来への強い意気込みを感じさせるインタビュー。動画1本目では、以下のことも語っています。

 
  • これまで3シーズンのジュニアGPファイナルを振り返って
  • ジュニアGPファイナルを経験した3年間の成長
  • ジュニアGPファイナルではフリーで4回転3本着氷
  • 今季の怪我の状態は
  • 怪我が治るまでは4回転ループを中心に練習
  • 新たなジャンプの可能性、フリップとルッツは難しい
  • 来シーズンは4回転アクセルを目指す
  • 佐藤駿は4回転アクセルのライバルに

 世界ジュニア選手権、そしてシニアに上がる来季からの活躍が楽しみになるインタビューです。ぜひ御覧ください。

※動画配信画面は、NumberPREMIERにご入会いただき、ログインすると本ページ上部に表示されます。

Nanae Suzuki
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photograph by Nanae Suzuki

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