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【動画】「シニアに上がってもずっと1位を目指します」ジュニア王者・中田璃士が明かす“打倒マリニン”への熱き決意「日本のクワドゴッドになれば可能性があるかな」《独占インタビュー・後編》

 昨季の全日本フィギュアスケート選手権はジュニア選手ながら快挙の2位。2025年12月の同大会は、五輪代表を目指すシニアの選手に混ざり、4位と存在感を示した中田璃士選手(17)。その目に映るのは、ジュニアだけでなくシニアでの頂点です。全日本選手権直前の12月12日に、連覇がかかる2026年3月の世界ジュニア選手権、そして将来に向けて、弾けるような情熱を語ったインタビューの後編です(前編はこちら)。聞き手はライターの野口美惠が務めました。

 9月8日生まれの17歳。国際スケート連盟の規定では、7月1日時点で17歳になっていることが五輪出場が可能となるシニアの条件のため、2カ月と8日の差で、ミラノ・コルティナ五輪の出場年齢に満たなかった。

「もし今季の五輪が視野に入っていたら、練習の仕方や普段の生活の仕方も変わっていたと思います。でも4年後に向けて、まずはタイトル(世界選手権優勝)が一度取れれば良いかな。4年は長いようですけれど、気づいたら来ていると思うので、1年1年を無駄にしないように大切にしたいです」

Asami Enomoto
Asami Enomoto

 すでに、推薦出場したシニアの全日本選手権では、24年2位、そして本インタビュー後の25年は4位と、五輪代表争いに絡む実力がある。4年後の五輪に向けて、思いは募るばかりだ。

「来季はシニアで、トップの争いに行きたいです。そのためにはショートで4回転を2本入れて、フリーでは3本は入れたいです。シニアはそれくらい入れないと勝てないので」

 視野に入るライバルも、すでにジュニア選手だけではない。

「ライバルは(世界ジュニア選手権を争う)ソ・ミンギュ(韓国)もですし、シニアに上がったら(鍵山)優真君や(佐藤)駿君もライバルです。来季シニアになっても、ずっと1位を目指すので、1位になるには倒さないといけないと思います」

 シニアの選手に勝つためには、と聞くと、強気の答えが返ってきた。

「滑りの強化やスピンとかも必要。でも、次は4回転アクセルですね。4回転フリップはめっちゃ練習しているんですけれど、トウのつき方を変えないと降りられないと思います。その分、4回転アクセルの方が行けるかも、という感じがします」

Asami Enomoto
Asami Enomoto

 世界でもまだ挑戦者のほとんどいない4回転アクセルを視野に入れる中田。GPファイナルでは、7本の4回転を成功させたイリア・マリニン(米国)の演技を、固唾をのんで見つめた。

「マリニンは、その名の通り、クワドゴッド(4回転の神)。これだけ技術点ですごい差をつけられると、4回転が本当に必須の時代になっているなと。あの演技をされたら、勝つのは無理じゃないですか! 来季からフリーでジャンプが1本減ると聞いていますが、4回転6本でコンビネーション(連続ジャンプ)を難しくすれば同じことです。でも、自分が日本のクワドゴッドになれば可能性があるかな」

 そして、一呼吸ついてから、続ける。

「やっぱりマリニンに勝ったらすごいので、勝ちます。来季シニアに上がったら、マリニンも目指します」

 次々と、今後の夢が溢れ出てくる。そのモチベーションの源は? と聞くと、こう答えた。

「やっぱり負けたくないですし、応援してくれる人たちを自分の演技で笑顔にしたい。自分が羽生(結弦)選手に憧れていたように、これから上がってくる選手に『この選手になりたい』って思ってもらえたら嬉しいです」

Nanae Suzuki
Nanae Suzuki

 将来への強い意気込みを感じさせるインタビュー。動画2本目では、以下のことも語っています。

  • 力の源は、負けず嫌い
  • 負けず嫌いは子供の頃から、家族で一番
  • 弟のジョシュア選手の存在、目の前でダブルアクセルを降りてドヤ顔
  • スケート以外の時間は動画鑑賞
  •  2017年世界選手権の羽生さんの演技は「凄い」
  • アレクセイ・ヤグディンさんの演技は1時間見ても飽きない
  • 高め合う存在は西野太翔、いずれはイリア・マリニンと
  • マリニンからのアドバイス
  • 4年後のオリンピックに向けて

 来季からの活躍が楽しみになるインタビューです。ぜひ御覧ください。

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photograph by Nanae Suzuki

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