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偉大な先輩・小平奈緒の「おまじない」が五輪好記録を後押し…スピードスケート山田梨央“極度に緊張する性格”をほぐした「応援しちゃダメ」!? 

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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photograph byKaoru Watanabe/JMPA

posted2026/03/11 17:01

偉大な先輩・小平奈緒の「おまじない」が五輪好記録を後押し…スピードスケート山田梨央“極度に緊張する性格”をほぐした「応援しちゃダメ」!?<Number Web> photograph by Kaoru Watanabe/JMPA

ミラノ五輪スピードスケート代表の山田梨央。遅咲きの彼女を力付けていた偉大な先輩・小平奈緒との秘話を追った

おまじないが好きだった小平さん

 思い返すと、現役時代から小平さんは“おまじない”が好きだった。気圧が低いと空気抵抗が少なくなり、好記録が出やすいため、てるてる坊主を逆さにつるすような茶目っ気があった。細やかに配慮するささやかな“おまじない”が、直接の後輩だった山田を後押ししたのだ。もちろん、いつも近くで自分を見つめてくれていた父の後押しが大きかったのは言うまでもない。

 そして、ゴールした後に出迎えたのは日本チームの結城コーチ。「他の選手に比べると成長も遅いし、結城先生も『どうしてこれができないんだろう。なんでわからないんだろう』と思っていたと思います。今までなかなか褒めてもらえなかったけど、今日は『特別のレースで頑張ったね』と言われました。奈緒さんと比べるとそこまでの選手ではないかもしれないけど、五輪の舞台に立つことだけはできたので良かったです」

 その後の15日の500mは、会心のスタートダッシュを切る見事なレースだった。

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「(スタートの100mで)これまでなかなか10秒5台を出せなかったけど、年明けから出せるようになってきていて、それをここでも出せました」

 その言葉通り100mを10秒55で通過し、低地のタイムとしては上々の37秒78でゴールした。入賞ラインの8位との差がわずか0秒03だったことには悔しさをのぞかせたが、「今日も結城先生にはよく頑張ったなと褒めてもらえたので嬉しかったです」と笑顔を見せていた。

偉大な先輩と同じ場所を目指して

 山田はミラノ・コルティナ五輪出場が決まった後の今年1月、結城監督の進言でブレード(刃)を柔らかめの製品に替えた。新調したブレードを履いてから1カ月でこれほどのパフォーマンスができたことで、1度目の五輪は終わったが、これから滑り込んでいくにつれて記録がもっと伸びるという期待が膨らむ。

 かつては小平さんも自身の特長に合うブレードに替えた後に記録を大きく伸ばしている。そして31歳で五輪金メダリストになった。山田ももちろん、目指しているのは同じ場所だろう。道はさらに険しくなるし、プレッシャーもさらに大きくなる。けれどもその時は小平さんがまた別の“おまじない”をちちんぷいぷいとかけてくれるに違いない。

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