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オリンピックへの道BACK NUMBER
中国選手の進路妨害→失格「意図的なものではない」かは判断できない…スピードスケート金メダル候補を襲った“悲劇の論点”「位置関係を見れば、失格は妥当」
posted2026/02/15 11:00
2月11日のスピードスケート男子100m。レース後、廉子文に詰め寄るベンネマルス
text by

松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
Getty Images
日本選手団がメダルラッシュを見せているミラノ・コルティナ五輪。しかし熱戦が続く裏で、今大会では“物議を呼ぶ事象”も発生している。スピードスケート男子1000mで起きた中国選手による進路妨害は、大会に深い遺恨を残すこととなった。
この事件は防げなかったのだろうか? また、中国選手の失格処分は妥当だったのだろうか? 長年取材を続けるスポーツライターが、多くのナゾが残るこの問題を独自目線で解説する。【全2回の前編】
この事件は防げなかったのだろうか? また、中国選手の失格処分は妥当だったのだろうか? 長年取材を続けるスポーツライターが、多くのナゾが残るこの問題を独自目線で解説する。【全2回の前編】
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2月11日に行われたスピードスケート男子1000mで、異例の再レースが行われた。
再び滑ることになったのは、ユップ・ベンネマルス(オランダ)。一度スタート順の通り滑ってから約30分後、ただ一人、もう一度滑ることになった。
ベンネマルスは怒りを隠せなかった
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その経緯は最初のレースにある。
ベンネマルスは廉子文(中国)と同走。
スタートから快走していたベンネマルスだったが、残り1周のバックストレートでレーンを入れ替わる際、廉子文と互いの靴のブレード(刃の部分)が当たったことでバランスを崩した。なんとか立て直しを図ったものの、そのアクシデントにより一度減速した影響は大きかった。その段階までは十分表彰台に乗るチャンスのあるタイムだったが、結果、5位に終わった。
ベンネマルスはレース直後、怒りを隠せなかった。相手に詰め寄る場面が見られるほどだった。試合後も、「自分の走路をふさいできた」と怒りを示していたという。
このレースを受けて、廉子文は進路妨害で失格。また、妨害を受けたベンネマルスはルールに基づき再レースが認められチャレンジしたが、1本滑ったことによる疲労もあったか、タイムは伸びず、最終的に5位で変わらずに終わった。

