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「30分で直して」と言われることも? 絶望のケガからスーツ職人に…ジャンプ日本代表を支える28歳の職人が驚かされたトップ選手「異次元の超感覚」秘話
posted2026/02/13 17:01
ミズノでジャンプ競技のスーツ製作に携わる尾形優也(左)。“レジェンド”葛西紀明らトップ選手の「超感覚」に驚かされることもあるという
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雨宮圭吾Keigo Amemiya
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(L)Kiichi Mastumoto / (R)JMPA
熱戦が続くミラノ・コルティナ五輪。すでに男女ノーマルヒルと団体で3つのメダルを獲得した日本代表ジャンプチームだが、現地で戦っているのは選手たちだけではない。特に昨今、ジャンプ界で多くの話題をもたらしたのがジャンプスーツ問題だ。果たしてその「難題」に立ち向かう代表チームを支える裏方とは何者なのだろうか。《NumberWebノンフィクション全3回の2回目/つづきを読む》
肩に負った大ケガ…「怖くて飛べなくなって」
「大倉山でケガをしたんです。コンチネンタルカップ(W杯の下部大会)のテストジャンパーをした時に、飛んだら金具が外れてクラッシュした。肩の脱臼骨折みたいなケガで、そのシーズンは終了。4年生の春に復帰したけど、もう怖くて飛べなくなってました。頭では大丈夫とわかっていても、体の方がビビっちゃって中途半端なジャンプしかできない。これはもう無理だなと思いました」
現在、ミズノでジャンプ競技のスーツ製作に携わる尾形優也は、選手時代、絶好調だった大学3年時に自身に起こった転倒のことをそんな風に振り返る。
ちょうどその頃、ミズノからスーツ担当として声がかかった。
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人の入れ替わりによって、ちょうど尾形の学年で代わりになる人間を探していたのだ。ミズノのスタッフが選手や関係者にリサーチした結果、今回のジャンプ代表でもある中村直幹から尾形の名前が挙がったのだという。
「じゃあ尾形で、となったみたいで。だから僕は直幹さんに頭が上がらないというか、直幹さんのせいでこうなっているというか、どっちかわからないですけど(笑)」

