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メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
「サワムラがマイナー降格なんて不当だ」同僚の言葉に涙した夜〈澤村拓一引退秘話〉猛批判にも貫いた筋トレ、ロッテへの恩「信念を持ってやっていた」
text by

山田結軌Yuki Yamada
photograph byYuki Yamada
posted2026/01/14 11:03
レッドソックス時代にはリリーフの一角として存在感を示した
「ありがたいな…」同僚の言葉に涙した夜
悔しさを噛み締めながら自宅に戻った。夕食は外に出て、行きつけの日本食レストランに向かった。食事を取り、酒を少しだけ飲んだ。
「誰か、俺のマイナー行きについて、何か言っていた選手いるのかな……?」
悔しさ、やるせなさ……。ポツリと出た言葉に、山口雄太郎通訳からマット・ストラーム投手(現ロイヤルズ)が、このチーム決定に納得がいかず、怒っていたことを知らされた。澤村のマイナー降格なんて不当だ、と。自分のことのように無念を感じている、そんな趣旨の発言をしたことを伝え聞いた。
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ブルペンで日々、身を削りながら投げてきた戦友の思いを知った右腕は「そう思ってくれるヤツがいて、うれしいわ…。ありがたいな」と声を振るわせ、涙を拭いた。
ロッテ復帰へ...貫いた思い
結果的にこのときのマイナー生活は2日間のみ。5月30日には、負傷者が出たためメジャーに復帰した。そして、8月29日にDFA(メジャー40人枠を外れる措置)を受けるまでメジャーで投げ続けた。
7月序盤、防御率は2.43まで向上。一度はマイナー降格された右腕は、意地を示し結果でメジャーに残り続けた。8月28日のレイズ戦で1回4安打、3失点するまで防御率は3点台前半。しかし、イニング数に近い四球数を与えることなどをマイナス評価され、同29日に再び3Aに送られた。
その後、球団と協議し、3Aでのプレーは継続せず、シーズン途中の9月11日にリリースされ、帰国した。契約に付帯していた3年目の契約延長権は選択せず、メジャー他球団への移籍を求めた。2022年オフは、マイナー契約のオファーのみだったため、日本球界への復帰を決断。メジャー挑戦前の古巣であるロッテに戻った。


レッドソックス時代の同僚、マット・ストラーム ©Getty Images