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箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
青学大・原晋監督が「批判された可能性も」…箱根駅伝“シン・山の神”黒田朝日の激走生んだ「2つの選択」を“3代目”が指摘「坂だと厚底は…」
text by

佐藤俊Shun Sato
photograph byIchisei Hiramatsu(L)/Nanae Suzuki(R)
posted2026/01/16 11:03
神野大地(左)が黒田朝日(右)の山での走りで着目したのが、その足元だったという。神だけが知る、神の驚異的な新記録の秘密とは
だとしても、5区をまったく疲れた様子も見せずに走り続けるのは、驚きだ。あの坂を登り切り、さらに下りで切り替えることになるが、そこで足にダメージがあってもおかしくはない。しかし黒田にはそういう様子も見受けられなかった。
5区で苦しいのは足よりも心肺
「5区の場合、上りが3分30秒前後とスピードが遅いので、足がキツくて、もうペースを上げられないということはほぼないんです。苦しいのは足ではなくて、心肺なんですよ。そこに大きな負担がかかるので、5区はそことの勝負でもあるんです。黒田君もキツさはゼロではないと思いますけど、まだ余裕がありましたね」
芦之湯から元箱根(2.9km)までは、下り区間になる。上りからギアをチェンジして、転がるようなハイスピードで駆け降りていく。
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「よく、坂を登り切ってから下りに切り替えると言われますし、下りから頑張る、と言ったりする選手もいますけど、そういう選手って実はぜんぜん速くないんです。
僕の経験上、上りが速い人は下りも速い。下りは上りと使う筋肉が違いますし、例えばキロ4分で走っている人が、下りでいきなりキロ3分に上げると、1分走り方が変わるので速く感じるし、心肺やメンタルの負担が大きいんです。でも、3分半の人なら、3分に上げても30秒の動きしか変わらない。それほどスピードの変化による負荷がないので、速く走れて2分台で行けるんです。
黒田君は芦之湯までの区間が速かった。そこまでの3分29秒から下りで2分54秒までペースを上げているけど、上りが速いので負担がほとんどなかった。上りが速い選手は下りも速いので、ある意味、芦之湯に来るまでで勝負が決まっている感じですね」

