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大阪桐蔭“最強世代の背番号1”は保険会社の営業になっていた!「画面を見ながらパソコンを打つのは難しい」厳しい現実も…柿木蓮の「第二の人生」 

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沢井史

沢井史Fumi Sawai

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photograph byHideki Sugiyama

posted2025/12/29 11:04

大阪桐蔭“最強世代の背番号1”は保険会社の営業になっていた!「画面を見ながらパソコンを打つのは難しい」厳しい現実も…柿木蓮の「第二の人生」<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

大阪桐蔭「黄金世代」のエースとして春夏連覇を達成した柿木蓮。6年間のプロ生活を終え、現在は保険会社の営業として第2の人生を歩んでいる

「(入社する前に)テストがあったんです。最初に70点くらい取れたので“これなら大丈夫”と思っていたら、社長から“100点を取らないといけない”と言われて。それで1月から2月は名古屋にいる先輩の家に住み込んで勉強しました」

 顧客に対して商品を提案するための知識なども頭に入れておかなければならない。保険に関するノウハウも頭に叩き込み「社長に言われたことをしっかりやって何とか(受かった)」と悪戦苦闘の日々が続いた。

パソコンの「画面を見ながら打つのは難しい」

 さらに奮闘しているのがパソコン操作だ。

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「お客さんとの話が進んでいくと、パソコンを広げてお客さんに色んなことを提案していくのに、お客さんが真正面にいて自分は(パソコンを)打ちながら色んな話をするんですけれど、ちゃんとパソコンを打っているように見えて、実は全然、打てていない(苦笑)。画面を見ながら打つのは難しいです。

 前に同行した社長に“お前、マジか”って言われて(苦笑)。それからパソコンを打つ練習も時々やっています。今では少しずつちゃんと打てるようにはなりましたけど……まだ、画面を見ながら打つのは難しいですね」

 ボールやグローブを当たり前のように握りしめていた手には、今はパソコンや資料が毎日のようにある。ずっと野球ばかりの生活を送ってきた自分にとって、今までなかなか出会うことがなかった人との出会いの日々は新鮮ではあるが、今でも不慣れなことが多い。

 本社は名古屋だが本社に出社することはほとんどない。京都にある自宅から大阪などの営業先に直接向かい、事務作業はリモートワークが中心だ。

【次ページ】 同期、先輩…大阪桐蔭OBたちの現在

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