プロ野球PRESSBACK NUMBER
大阪桐蔭“最強世代のエース”はなぜプロで輝けなかった？ 「性に合わずあれこれ考えるように…」元日ハム・柿木蓮が振り返る「結果が全ての世界」
posted2025/12/29 11:02
2018年の甲子園で春夏連覇を達成した大阪桐蔭「最強世代」のエースだった柿木蓮。満を持して進んだプロの舞台で、なぜ輝けなかったのか
text by
沢井史Fumi Sawai
photograph by
Hideki Sugiyama
大阪桐蔭高時代に春夏連覇を達成し、2018年にドラフト5位で日ハムに入団した柿木蓮さん。高校時代は根尾昂（中日）、藤原恭大（ロッテ）らと共に大阪桐蔭“最強世代”とうたわれたが、2024年に現役を引退した。なぜ、黄金世代のエースはプロで輝けなかったのか――。その現役時代の蹉跌と、第二の人生についても聞いた。《NumberWebインタビュー全3回の1回目／つづきを読む》
「この間、（小泉）航平と（山田）健太の試合を見に行ったんですよ」
嬉しそうに、柿木蓮は近況を明かす。
“かつての同期”の試合を見て感じた想い
11月に京セラドームで行われた社会人野球日本選手権大会。準決勝で小泉航平が所属するNTT西日本と、山田健太が所属する日本生命が激突。その試合観戦のために柿木は現地に足を運んだという。
ADVERTISEMENT
「これは見に行かないといけないと思って。本当は仕事で名古屋に行く用件があったんですけれど、予定をずらして行きました。プレーするのは好きですけれど、実は自分、試合を観戦するのは元々あまり好きではなくて（苦笑）。ちゃんと試合を見たのはあの日が初めてだったんです」
嬉しそうな表情で柿木はこう続ける。
「3回途中から最後まで見ましたけれど、めちゃくちゃ面白かったです。高校生の時も大阪桐蔭のメンバー全員で（社会人野球の日本選手権大会を）見に行ったことはあったんです。でも……スピードガンとか数値で分かるものでしか見られなくて、何が面白かったかと言われると、当時のことはあまり覚えていなくて。高校生だったあの頃は感じなかったカッコよさが、あの試合にはありました」
