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プロ6年間で一軍登板は4度だけ…大阪桐蔭“黄金世代のエース”が他球団からのオファーに「移籍の選択肢はなかった」ワケは?「今となって考えれば…」
posted2025/12/29 11:03
大阪桐蔭から日ハムへと進んだ柿木蓮。プロ6年間で一軍登板はわずか4度だった。一方で、他球団からのオファーもあった中で移籍を決断しなかったのは…?
text by

沢井史Fumi Sawai
photograph by
JIJI PRESS
大阪桐蔭高時代に春夏連覇を達成し、2018年にドラフト5位で日ハムに入団した柿木蓮さん。高校時代は根尾昂(中日)、藤原恭大(ロッテ)らと共に大阪桐蔭“最強世代”とうたわれたが、2024年に現役を引退した。なぜ、黄金世代のエースはプロで輝けなかったのか――。その現役時代の蹉跌と、第二の人生についても聞いた。《NumberWebインタビュー全3回の2回目/つづきを読む》
高校卒業後、ドラフト5位で日本ハムに入団した大阪桐蔭“黄金世代”のエース・柿木蓮。プロ入り後はなかなか結果を出すことができず、4年目のシーズンオフには翌年からの育成契約の打診を受けた。
4年目に育成降格…家族からは「ある提案」も
実は育成降格の話があった当時、父親からはプロを辞めることを勧められたという。
「特に親父は自分に対してここまでやってきたんだからというプライドも込みでそう言ったのかもしれないです。育成選手ってプロだけれどプロじゃないみたいなところがあるじゃないですか。高校で色んな経験をさせてもらった僕(の格)が落ちちゃうんじゃないかって」
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それでも決断するのは自分だ。これから支配下を目指して、チャレンジする心意気があるのか。今まで以上に這い上がる精神を持たないと、育成選手は簡単に戦力外にされてしまう。
気持ちを整理し「やっていける自信があるのかどうかで(育成選手でも契約するか)決めようと思っていました。ないならやめようって」と先々について思い悩んだ。

