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箱根駅伝「史上最激戦」四つ巴のシード争い…相手から"まさかの声かけ"も 選手が振り返る「テレビに映らなかった」超心理戦ウラ話《箱根駅伝playback》
posted2026/01/03 11:00
箱根駅伝「史上最激戦」のシード権争いとなった2025年の101回大会。果たして4人の中ではどんな心理戦が繰り広げられていたのか
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
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AFLO
「2人で一緒に行こう」ライバルから意外な提案
東国大の大村良紀(3年)は、最終10区の序盤で並走する順大の古川達也(2年)から思わぬ声をかけられた。
「2人でシードまで、一緒に行こう」
その時、11位でタスキを受けた大村は、スタートから3km弱の時点で、中継点では20秒ほど前を行っていた古川に追いついたところだった。
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箱根駅伝において、10位と11位には「シード権」という名の明確な線が引かれる。だが当時、大村は自身の順位を正確に把握できていなかった。
「走り出す前のアップ中に聞いていたのは、『シード権まで40~50秒差』という話だけだったんです」と大村は振り返る。
「前には3校の背中は見えている。このあたりがシード権争いになるのだろう」
それが、スタート時点で大村の頭にあった情報のすべてだった。
実際に10区開始時点での順位は8位に東洋大、そこから5秒遅れの9位に帝京大、さらにそこから6秒遅れて10位の順大の順番。大村は、その順大から21秒遅れでスタートしていた。
「ひとりで追いかけるよりは、2人の方がやっぱり追いかけやすいですから」と大村。前に行く東洋大と帝京大の背中はすでに見えていたため、古川の提案は渡りに船だった。
結局、大村と古川は6km手前の時点で、前を行く東洋大と帝京大に追いついた。そしてこの時点で、ようやく大村は自身が置かれた状況を正確に把握する。帝京大の監督車からの「ここがシード権争いだぞ! 8位だぞ」という声かけを聞いて、「あ、この中の1校だけがシードを落とすんだな」と気付いたという。
その声は当然、大村以外の3校の選手の耳にも入った。そこから4校による牽制がはじまり、ひとつの集団を形成することになる。そしてそれは、このあと15km以上も続く心理戦のはじまりでもあった。
この後、4校の熾烈なシード権争いはどのような展開を見せたのか――その続きは本編で語られている。
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この文章の本編は、以下のリンクからお読みいただけます。
