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青学大の異変「(黒田)朝日さんに2分以内で」記者が2区で聞いたプランなぜ崩壊? 誤算続きで往路優勝“黒田朝日の異様さ”「考えられない」解説者も絶句
posted2026/01/02 20:45
箱根駅伝5区で1時間7分16秒という異次元の区間新記録を樹立した黒田朝日。青山学院大学を3年連続の復路優勝に導いた
text by

杉園昌之Masayuki Sugizono
photograph by
Nanae Suzuki
嘘のような山の大逆転劇だった。3年連続で往路を制した青山学院大の原晋監督は自ら“デコボコ駅伝”と認めながら、「100点満点です」と満足そうな笑みを浮かべた。当日のエントリー変更で5区にサプライズ起用したエースの黒田朝日を手放しで褒め、テレビカメラの前ではいつにも増して軽やかに舌が回った。
「1代、2代、3代、4代ではなく、“シン山の神”の誕生です」
笑顔の裏では肝を冷やしたはずだ。山上りに備えて黒田が準備していた小田原中継所では、先頭と3分24秒差の5位。箱根駅伝で8度の優勝経験を持つ58歳の名将も、さすがに想定していなかっただろう。実は予期しない“誤算”が重なっていた、山あり谷ありの往路の内幕とは――。
「朝日さんに2分以内でつなぐ」狂い出したプラン
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3連覇を狙う102回大会は、いきなり谷底が始まった。前回10区で区間賞を獲得している2年生の小河原陽琉が、1区でまさかの失速。指揮官からマークするように指示された中央大・藤田大智のハイペースに途中でリズムを崩され、後半は先頭集団から大きく離された。ラストも思うように追い上げられず、16位で同期に中継。エース区間の2区を託された飯田翔大は少し焦ったという。
本番の2、3週間前にミーティングで2区の最有力候補と伝えられ、あらゆるパターンを頭に入れてはいたものの、1位と1分19秒差は想定以上の遅れだった。ただ、出雲駅伝の3区で最初に突っ込んで失敗した経験を生かし、自らに言い聞かせていたという。
「抑えて、抑えて、入ろうって。終盤に失速するのは絶対に避けたかったので」
目安としていたタイムは1時間7分00秒。トップとの秒差を気にしながらも、無理に順位を挽回することは考えていなかった。15km過ぎまでは集団で走り、権太坂の下りを利用してペースを上げる想定で練習を繰り返してきたという。役割は前年度の黒田が2区で担ったゲームチェンジャーではない。あくまで“つなぎ”である。


