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「絶対に浮き沈みある」開幕ダッシュも連敗…VC長野は“SVリーグの序列”を変えるのか? 地元出身レジェンド×若手の融合、問われる「全員バレー」の真価
text by

市川忍Shinobu Ichikawa
photograph bySV.LEAGUE
posted2025/11/28 11:04
44歳松本慶彦(中央)の加入で話題を集めたVC長野トライデンツ
工藤同様に、対角に入るオスカー・マドセン(25歳、デンマーク)が攻守に安定し、視野の広いプレーを続けていること。そして昨シーズン、故障で出場できなかったセッターの中島健斗(24歳)が復帰したことも大きい。松本、マドセンが情熱的にチームを鼓舞することで、全員が一丸となって戦っていることも昨シーズンとの違いだろう。
平均年齢が20歳半ばのチームに対し、松本は続ける。
「トライすることがこの若いチームにとって一番大事だと思います。そして僕であればブロックとクイックですし、他の選手たちも、それぞれのポジションごとにやるべきことをしっかり果たさないと勝っていけないチーム。コートの中だけではなくて、コート外の選手の声掛けも含めて全員で戦うことが僕らの強みでもありますし、これからも続けていかなければいけないチームでもあると思います」
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SVリーグは週末に2連戦を行う44試合という長丁場で、来年4月までレギュラーラウンドが続く。幸先の良いスタートを切ったものの第4、5節は4連敗という結果に終わった。「全員で戦う」と各選手が揃って口にするように、劣勢のときこそチームとしての底力が試されている。
ベテランと若手の力を結集し、チーム史上最高のシーズンを目指して戦うVC長野。初のチャンピオンシップ進出を目指し、選手個々がどう課題と向き合い、乗り越えていくのか。その行方に注目したい。



