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「マキノらに弓矢ポーズ、パクられた(笑)」名ブラジル人FWウェズレイは今、代理人に「貧困家庭の子が多いから学業を。ただ、これがツラいよ」 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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photograph byHiroaki Sawada

posted2025/11/16 11:02

「マキノらに弓矢ポーズ、パクられた(笑)」名ブラジル人FWウェズレイは今、代理人に「貧困家庭の子が多いから学業を。ただ、これがツラいよ」<Number Web> photograph by Hiroaki Sawada

現在は代理人業に携わるウェズレイ。サンフレッチェ広島時代のユニフォームを着て「弓矢ポーズ」

「広島に入った時、チーム関係者から『ゴールした後、何かパフォーマンスはするの?』と聞かれた。何も頭になかったんだけど、クラブのエンブレムに三本の矢が描かれているのに気付いた。その由来を聞いて、矢を射ることを思いついた。実際にそれをやったらウケたので、トレードマークにした。後でマキノ(槙野智章)らにパクられたけどね(笑)」

――広島は、2007年末に退団。2008年、期限付き移籍した大分トリニータではナビスコカップ優勝に貢献した。しかし、2009年に故障のため引退した。

「名古屋でも広島でも大分でも、本当に素晴らしい日々を送ることができた。18年もプレーできたこと、そして25歳という年齢でFWに転向しながらこれだけ多くの得点をあげることができたことに、自分でも驚いている」

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――良いストライカーになるために、若い選手は何をするべきでしょうか?

「自分の特徴を理解し、目標とする選手を定め、その選手に近付くために練習を繰り返すことじゃないかな。また、一人では点を取れないから、他の選手とのコンビネーションも磨くべきだね」

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――日本で最も苦しめられたCB、優れていると感じたFWは?

「ヘディングが異常なまでに強かった秋田豊、いずれも屈強で、連係しながら粘り強く守ってきた中澤佑二と松田直樹の横浜F・マリノスのコンビ、そして田中マルクス闘莉王だね。FWだと体の強さ、闘志、決定力があって僕と似たタイプだった中山雅史、両足に頭と得点パターンが多かった前田遼一、広島で一緒にプレーした佐藤寿人らだな」

――MFは?

「これは本当に大勢いた。中村俊輔、遠藤保仁、名波浩、藤田俊哉、中村憲剛……。日本は、優れたMFの宝庫だった」

――現在の日本代表で高く評価する選手は?

「三笘薫のスピード抜群のドリブル突破が大好き。久保建英のテクニックにも惚れ惚れするね。日本代表はこの20年余りで、本当に強くなった。他の代理人と話していても感じるんだけど、2018年や2022年のワールドカップでの躍進で、世界のフットボール関係者が日本のフットボールを見る目が以前とは全く違ってきている」

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――現在は代理人業に身を置いていますが、引退後のキャリアは?

「2011年4月にバイアのストライカーコーチとなり、2012年に州1部ジャクイペンセでコーチとなり、その後、監督に昇格した。2013年には州1部ラガルトの監督に就任した。財政力に乏しい地方の小クラブで指導者をするのは、とても苦労が多い。移動も多く、選手時代以上に過酷な日々を送らなければならない。自分には向いていないと思った」

――その後、選手の代理人業を始めたのですね?

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