フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
りくりゅうに戻った笑顔「完成度が高い…」「自分で言うか(笑)」フランス杯で優勝した三浦・木原の表情が変わった理由「昨年は追い込みすぎた」
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田村明子Akiko Tamura
photograph byAFLO
posted2025/10/24 17:06
GP初戦のフランス杯で優勝を果たした三浦璃来と木原龍一
「体重16キロ増」木原は4度目の五輪へ
二人が強運なのは、この悟りの境地に達したタイミングがオリンピックの年であることだ。例年以上のプレッシャーに見舞われる今シーズン、安定した精神力は何よりも強い武器になる。
2013年にペアに転向した木原にとっては、4度目のオリンピック。三浦とのチームで挑むのは、7位だった北京に続いて2回目だ。
「2019年にはもう僕は向いてないかなっていう風に思ってる時期もあって」と木原。「グランプリに出てもなかなか上の順位に行くことはできずに、毎試合自信を失っていくっていうこともありました。辛いなっていう思いがあったので、今こういう風に結果を出せるようになったことっていうのは、すごい嬉しいなって思います」
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シングル時代は61キロだった体重が、今は77キロだという。過去12年のペアのトレーニングで16キロ筋肉をつけたことになる。
「昔に比べてジャンプは確かに重さは感じますけど、でも問題なく跳べているんで」
ロシアのペアは出場なしと決まったが…
もっとも怖いライバルになるはずだったロシアのペアは、「侵略戦争を積極的に支持をしていない」という、IOCとISUが設定した出場条件の調査にパスしなかった。現世界チャンピオンのりくりゅうは、いよいよ最優勝候補としてミラノに挑むことになる。だがそのことで過剰なプレッシャーを感じていることは別にないという。
「先生から常に、誰かと戦うってことではなくて、自分たちと勝負しなさいって言われているので、あまり気にしていない。昨年を通して、自分たちはまだまだ追いかける側なんだなって、ネーベル(ホルン杯)が終わって痛感しましたし。守りに入って勝たなければいけないっていうプレッシャーはないかな。むしろ追いかけないといけないっていうプレッシャーの方が大きいかなと思います」
二人のGP2戦目は、11月半ばのスケートアメリカ。そこで名古屋GPファイナルに出場できるかどうかが決定する。二人の今シーズンの健闘を祈りたい。

