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「感慨深いなと…」三浦璃来がしみじみ語った“演技以外の名シーン”…木原龍一と“じつは5年ぶり”の全日本選手権で見せた「りくりゅうの存在感」
posted2024/12/25 11:07
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
Asami Enomoto
フィギュアスケートの全日本選手権ペアで、三浦璃来/木原龍一が優勝した。
ショートプログラム1位で迎えた12月22日のフリー。序盤、2人そろってのジャンプでミスが生じたものの、得点は138.17点。国際スケート連盟非公認ながら、今シーズンのフリーの自己最高点をマーク。総合でも212.33点で2位以下に大差をつけての勝利だった。
演技を終えて、木原はこのように振り返った。
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「もったいないミスはありましたけど、そこで冷静に戻れて、次からのエレメンツに集中することができました」
「1点でも(今季の自己最高得点を)超えられたのは素晴らしいことだと思いますけど、ミスが出たのは反省して取り組んでいきたいと思います」
三浦も言う。
「いちばん大きな得点源がなくても超えてきたのはよかったと思います」
木原が明かす改善点
ショートプログラムでも完璧な演技とはならず、「練習でできているのに発揮できていない」と木原が語っていたように、課題はまだある。ただ一方で、地力をあらためて証明した大会ともなった。
むろん、2人は安住するつもりはない。
三浦は語る。
「自分たちの納得がいくショートとフリーがまだできていないですし、(1つの試合で)同時にショートとフリーを滑り切ることができていないので、シーズン後半戦に向けて、試合のようなシミュレーションを増やしていけたらと思います」
木原は、ここから改善していきたい意思とともに、改善点の一例をあげる。
「グランプリファイナルの前にトランジションを変えたんですけど、しっくり来ていないので、変えるのか、古いバージョンをブラッシュアップするのか、考えていきたいと思います」