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浅田真央に憧れた“17歳の新星”が衝撃の優勝「急に涙があふれてきました…」中井亜美の涙を拭ったコーチが語る秘話「負けず嫌い。もう一つは…」
posted2025/10/24 17:13
初出場となったGPフランス大会で見事なデビュー優勝を飾った17歳の中井亜美
text by

松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
Getty Images
衝撃的と言ってよかった。
フィギュアスケートのグランプリシリーズ開幕戦、フランス大会が行われ、中井亜美が優勝した。
17歳の中井はシニアになれる年齢となった今シーズン、シニアに移行した選手。この大会がグランプリシリーズのデビュー戦だった。そこで表彰台の真ん中に立ったのである。
今シーズンの世界最高点で初優勝
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しかもショートプログラム、フリー、合計点のすべてで自己ベストを大幅に更新、そのすべてが、まだシーズン序盤とはいえ今季世界最高点だ。
また、合計得点の227.08点は、今シーズンのグランプリシリーズに出場している選手の中では、坂本が2022年3月の世界選手権で出した236.09点に次いで2位という高得点である。
これらの数字をたたき出すことになった演技も素晴らしかった。ショートプログラムは冒頭のトリプルアクセルをはじめすべてのジャンプを成功させるなど完璧な演技で1位。プレッシャーのかかる最終滑走のフリーでは、トリプルアクセルこそ手をついてしまい減点となったが、そこから立て直してノーミス。2位に入った坂本花織、3位の住吉りをんも好演技をみせたが逆転されることなく、フリーでも1位で優勝したのである。
中井「急に涙があふれてきました」
得点を見たあとに驚き、そして涙を浮かべた中井はその瞬間をこう振り返っている。
「正直、表彰台に乗れたらいいな、と考えていました。点数が出て1位と分かったときは、ほんとうに頭が回らなくなって。急に涙があふれてきました」
自身にとっても驚きであったことを物語っている。
まさに新星の鮮烈なデビューと言える今大会だが、中井は小学生の頃から全国大会で優勝した経験があるなど、もともと将来を嘱望される選手であった。


