「15キロからキツくなって…」箱根駅伝予選会“伝統校が次々敗退”の真相…改革途上の明大は「箱根がダメだったから終わり、じゃない！」 

15キロからキツくなって

「選手からは、『15キロまではラクでした。でも、そこから頑張ろうと思ったけど、伸びませんでした』という声が多かったんです。予選会対策で、アップ＆ダウンのある所を走り、スタミナ強化もしてきたんですけど、選手の話を聞いているとキツくなった中でどうするのかという練習が足りなかった。その結果、17キロ以降で勝負できず、この順位に終わったのかなと思います」

　大志田監督にとっては、改革1年目だった。

　就任当時、それまでの自由な練習スタイルに浸っていた選手たちに、箱根に戻ることを目標にすると伝え、練習方法とメニューを一新した。すると、それまで自由度が大きく、居心地のよかった選手たちと衝突するなど、まとまりを失ってしまった。全日本大学駅伝地区選考会は10位に終わり、7位以内の出場権を獲得できなかった。トラックシーズンは、選手の意識改革を優先し、そこにかなりの時間を要した。

2023年、99回大会では3区に登場した森下翔太。4年生となり、再び箱根路を走ることはかなわなくなった　©Yuki Suenaga

状態は上向きだった

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　それでも、夏に入ると徐々にチーム状況は上向いていった。メニューも箱根に向けてそれまで足りなかった長い距離を踏み、4年生が練習で監督の求めるものを具現化しようと引っ張る姿勢を見せてくれた。予選会3週間前は10マイルをAチームが3分1秒、Bチームが3分5秒で行い、Bチームの平均は3分3秒に上がり、課題のスタミナがついてきたことがうかがえた。その後、スピードを意識した8キロ＋5キロで仕上げて、予選会に臨んだ。

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